論理積と論理和の性質・真理値表・具体例について


ふゅか
論理積や論理和は、具体的な例もわかりやすいよね!

はるか
私たちが毎日無意識に使っている。
目次
1. 論理積(AND)
論理積は、2つの命題がどちらも真である場合にのみ真となる演算です。論理積は通常「∧」で表されます。例えば、命題 \( p \) と \( q \) の論理積は \( p ∧ q \) と書かれます。次は論理積の真理値表です。
A | B | \( A ∧ B\) |
---|---|---|
T | T | T |
T | F | F |
F | T | F |
F | F | F |

はるか
論理積は両方の命題が真の場合のみ真となる。

ふゅか
これは、条件が厳しいとも言えるね。
2. 論理和(OR)
論理和は、少なくとも一方の命題が真である場合に真となる演算です。論理和は通常「∨」で表されます。例えば、命題 \( p \) と \( q \) の論理和は \( p ∨ q \) と書かれます。次は論理和の真理値表です。
A | B | \(A ∨ B \) |
---|---|---|
T | T | T |
T | F | T |
F | T | T |
F | F | F |

はるか
論理和は少なくとも一方が真ならば真となる。

ふゅか
それは便利ね!「宿題を終えるか、ゲームをするか」みたいに、どちらか一方でも達成すればOKだから。
3. 性質
- 結合法則:
- 論理積: \( (p ∧ q) ∧ r \equiv p ∧ (q ∧ r) \)
- 論理和: \( (p ∨ q) ∨ r \equiv p ∨ (q ∨ r) \)
- 交換法則:
- 論理積: \( p ∧ q \equiv q ∧ p \)
- 論理和: \( p ∨ q \equiv q ∨ p \)
- 分配法則:
- \( p ∧ (q ∨ r) \equiv (p ∧ q) ∨ (p ∧ r) \)
- \( p ∨ (q ∧ r) \equiv (p ∨ q) ∧ (p ∨ r) \)
4. 論理積(AND)と論理和(OR)の具体例
4.1. 日常生活における論理積(AND)
- \( p \): 「今日は晴れている」
- \( q \): 「今日は公園に行く」
- \( p ∧ q \): 「今日は晴れていて、かつ公園に行く」
この命題が真となるのは、「今日は晴れている」ことと「今日は公園に行く」ことの両方が成り立つ場合のみです。もし、天気が晴れていない、または公園に行かない場合、この命題は偽となります。
4.2. 日常生活における論理和
- \( p \): 「今日は宿題を終わらせた」
- \( q \): 「今日はゲームをした」
- \( p ∨ q \): 「今日は宿題を終わらせた、またはゲームをした」
この命題が真となるのは、「宿題を終わらせた」または「ゲームをした」、もしくはその両方が成り立つ場合です。つまり、どちらか一方でも真であれば命題は真となります。両方が成り立たない場合、つまり宿題も終わらせず、ゲームもしなかった場合にのみ、命題は偽となります。
4.3. プログラミングにおける論理積
- \( p \): 「変数 x が 10 以上である」
- \( q \): 「変数 y が 5 以下である」
- \( p ∧ q \): 「変数 x が 10 以上であり、かつ y が 5 以下である」
この条件が満たされるのは、変数 \( x \) が 10 以上であり、かつ \( y \) が 5 以下である場合です。もし、どちらか一方の条件でも満たされない場合、この条件全体は偽となります。
4.4. プログラミングにおける論理和(OR)
- \( p \): 「変数 x が負の数である」
- \( q \): 「変数 y が偶数である」
- \( p ∨ q \): 「変数 x が負の数である、または y が偶数である」
この条件が満たされるのは、変数 \( x \) が負の数であるか、変数 \( y \) が偶数である場合です。どちらか一方でも満たされれば、条件全体が真となります。両方の条件が成り立たない場合、つまり \( x \) が正の数であり、かつ \( y \) が奇数である場合にのみ、この条件は偽となります。
4.5. 数学における論理積と論理和
- \( p \): 「自然数 \( n \) が 3 の倍数である」
- \( q \): 「自然数 \( n \) が 5 の倍数である」
- \( p ∧ q \): 「自然数 \( n \) が 3 の倍数であり、かつ 5 の倍数である」
- 例えば、15 は 3 の倍数でもあり 5 の倍数でもあるので、この命題は真です。7 の場合は 3 の倍数でも 5 の倍数でもないので、この命題は偽です。
- \( p ∨ q \): 「自然数 \( n \) が 3 の倍数である、または 5 の倍数である」
- 例えば、9 は 3 の倍数なので、この命題は真です。また、10 は 5 の倍数なので、この命題も真です。7 の場合は 3 の倍数でも 5 の倍数でもないので、この命題は偽です。
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