更新:2024/12/20
貸借対照表(バランスシート)とは何か?ゆるーくわかりやすく解説


はるか
貸借対照表、見たことある?

ふゅか
もちろん!企業の健康状態を示す重要な資料よね。「資産」「負債」「純資産」の3つがポイントなんでしょ?

はるか
そう。Balance Sheetとも言う。資産=負債+純資産、これが基本。
目次
1. 貸借対照表の要点
貸借対照表とは・・・
- 企業の財務についてまとめた資料
- 資産・負債・純資産の3つの要素が重要視される
- 英語だと、Balance Sheet
2. 貸借対照表とは?
貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう、Balance Sheet)は、企業の財務状況を一定時点で明らかにするための重要な財務諸表の一つです。会社がどれだけの資産を持ち、どれだけの負債を抱え、さらにその差額としての純資産がどの程度あるかを示します。これにより、会社の健康状態を一目で把握できます。
3. 貸借対照表の3つの要素
貸借対照表は、大きく以下の3つの要素から構成されています。
3.1. 資産(Assets)
企業が保有する経済的価値のあるものを指します。具体的には以下のような項目が含まれます。
- 流動資産(1年以内に現金化や消費が予定される資産)
- 現金、預金
- 売掛金(取引先からの未回収代金)
- 棚卸資産(商品や原材料)
- 固定資産(長期間にわたって使用される資産)
- 土地、建物、機械設備
- 無形資産(特許、商標権)
- 投資(株式や長期貸付金)

ふゅか
資産の中身って具体的には何があるの?

はるか
現金、預金、売掛金、土地…いろいろ。流動資産と固定資産に分かれる。
3.2. 負債(Liabilities)
企業が返済義務を負う借金や債務です。
- 流動負債(1年以内に返済予定の負債)
- 買掛金(仕入れ先への未払い代金)
- 短期借入金
- 未払金(従業員への給与などの未払い)
- 固定負債(返済期限が1年以上の負債)
- 長期借入金
- 社債

ふゅか
負債は借金や未払いの金額ってこと?

はるか
うん。短期で返済する流動負債と、長期の固定負債に分かれる。
3.3. 純資産(Equity)
資産から負債を差し引いたもので、企業の自己資本に相当します。
- 資本金(株主からの出資)
- 利益剰余金(これまでの利益の蓄積)
4. 実際の貸借対照表の読み方
例えば、以下のような簡略化された貸借対照表を考えます:
資産 | 金額(円) | 負債・純資産 | 金額(円) |
---|---|---|---|
現金・預金 | 1,000,000 | 短期借入金 | 500,000 |
売掛金 | 300,000 | 買掛金 | 200,000 |
棚卸資産 | 200,000 | 長期借入金 | 300,000 |
土地・建物 | 2,500,000 | 資本金 | 2,000,000 |
その他の固定資産 | 500,000 | 利益剰余金 | 1,500,000 |
合計 | 4,500,000 | 合計 | 4,500,000 |
この貸借対照表から以下のことがわかります:
- 資産総額は4,500,000円
- 負債は合計1,000,000円
- 純資産は3,500,000円(資本金2,000,000円 + 利益剰余金1,500,000円)
5. 貸借対照表の特徴
貸借対照表には次のような重要な特徴があります。
5.1. 左右が一致する仕組み
貸借対照表は「資産 = 負債 + 純資産」という関係が成り立ちます。これは、企業が保有する資産がどのような形で調達されたかを表しています。
5.2. 特定時点のスナップショット
貸借対照表は、ある特定の日(通常は決算日)の財務状況を記録しています。例えば、3月31日の貸借対照表は、その時点での資産・負債・純資産の状態を示します。
6. 貸借対照表の重要性
貸借対照表は、企業経営や投資判断において多大な役割を果たします。
6.1. 企業の健全性を判断
貸借対照表を見ることで、企業がどれだけ自己資本に依存しているか(自己資本比率)や、負債がどれくらい多いか(負債比率)を確認できます。これにより、経営の安定性を評価できます。
6.2. 資金繰りの分析
流動資産と流動負債を比較することで、短期的な支払い能力を測ることができます。これを流動比率と言い、一般的には100%を超えるのが望ましいとされています。
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