更新:2024/11/27

【論理回路】ブール代数の演算と意味、性質について

【論理回路】ブール代数の演算と意味、性質について
ふゅか
ふゅか
ブール代数は、「真」と「偽」を使った数学だよ。コンピューターでも超重要なの!
はるか
はるか
ORとかANDも、それの基本的な操作。

1. ブール代数とは?

ブール代数(Boolean Algebra)は、19世紀の数学者ジョージ・ブールによって考案された論理の体系です。これは、真(True)と偽(False)という2つの値を扱います。簡単に言えば、日常的な「論理的な考え方」を数学的に整理したものです。

1.1. コンピューターとブール代数の関係

コンピューターの世界では、「1(オン)」「0(オフ)」二進法(バイナリ)で扱います。このため、真と偽を扱うブール代数の考え方は、コンピューターの設計や動作の根幹を支える重要な役割を果たしています。

2. ブール代数の基本演算

2.1. 結合法則

結合法則は、括弧の位置を変えても結果が変わらないことを示しています。

2.1.1. 論理和(OR)

\[ A + (B + C) = (A + B) + C \]

例: \( A \) が「真」であれば、どの順序で括弧を計算しても最終的に結果は「真」になります。

2.1.2. 論理積(AND)

\[ A \cdot (B \cdot C) = (A \cdot B) \cdot C \]

例: \( A, B, C \) がすべて「真」であれば、括弧の計算順序にかかわらず結果は「真」です。

はるか
はるか
結合法則。括弧の位置を変えても結果は同じ。

2.2. 分配法則

分配法則は、足し算と掛け算のような関係を示します。

\[ A \cdot (B + C) = (A \cdot B) + (A \cdot C) \]

例: \( A = 1 \) のとき、\( B + C \) の各項に \( A \) を掛けた結果は同じです。

2.3. ド・モルガンの法則

ド・モルガンの法則は、論理を否定(NOT)する際に利用される重要なルールです。

はるか
はるか
ド・モルガンの法則。否定を扱う。
ふゅか
ふゅか
例えば、「AとBの否定」は「Aの否定またはBの否定」と同じってことだね!すごく便利!

2.3.1. 論理積の否定

\[ \overline{A \cdot B} = \overline{A} + \overline{B} \]

例: \( A \) と \( B \) の両方が「真」でなければ、その否定は \( \overline{A} \) または \( \overline{B} \) が「真」となります。

2.3.2. 論理和の否定

\[ \overline{A + B} = \overline{A} \cdot \overline{B} \]

例: \( A \) または \( B \) が「真」でない場合、それらの否定を掛け合わせると結果は「真」となります。

2.4. 単位元

単位元は、値を変えない演算を表します。

2.4.1. 論理和

\[ A + 0 = A \] 例: \( A \) が「真」であれば、0(偽)を足しても \( A \) の値は変わりません。

2.4.2. 論理積

\[ A \cdot 1 = A \] 例: \( A \) が「真」であれば、1(真)を掛けても \( A \) の値は変わりません。

2.5. 同一性の法則

この法則では、同じ値を繰り返しても結果が変わらないことを表します。

2.5.1. 論理和

\[ A + A = A \]

2.5.2. 論理積

\[ A \cdot A = A \]

2.6. 相補性の法則

相補性の法則は、ある値とその否定を演算した結果を示します。

2.6.1. 論理和

\[ A + \overline{A} = 1 \]

例: \( A \) が「真」でも「偽」でも、どちらか一方が必ず「真」なので結果は常に1です。

2.6.2. 論理積

\[ A \cdot \overline{A} = 0 \]

例: \( A \) が「真」であれば \( \overline{A} \) は「偽」になり、掛け合わせると結果は常に0です。

2.7. 二重否定

二重否定では、値を2回否定すると元の値に戻ることを示します。

$$\overline{ \overline A} = A$$

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