更新:2024/11/24

ブラーマグプタ=フィボナッチ恒等式の性質・複素数・具体例について

はるか
はるか
ブラーマグプタ=フィボナッチ恒等式、知ってる?
ふゅか
ふゅか
あ、それなら知ってるよ!複素数の積ででてくる興味深い恒等式だよね!

1. ブラーマグプタ=フィボナッチ恒等式とは

ブラーマグプタ=フィボナッチ恒等式は、整数や複素数の積に関する恒等式です。この恒等式は、次のように表現されます。

\[ (a^2 + b^2)(c^2 + d^2) = (ac – bd)^2 + (ad + bc)^2 \]

1.1. 証明

はるか
はるか
証明の流れは、まず左辺と右辺を個別に計算する。
ふゅか
ふゅか
うん、右辺の計算が少しややこしいけど、展開して比較すると分かりやすいよ!

ブラーマグプタ=フィボナッチ恒等式を証明するために、まず左辺と右辺をそれぞれ計算していきます。

与えられた式の左辺を計算します。

\[ (a^2 + b^2)(c^2 + d^2) = a^2c^2 + a^2d^2 + b^2c^2 + b^2d^2 \]

\[ =a^2c^2 + a^2d^2 + b^2c^2 + b^2d^2 \]

次に、右辺を計算します。

\[ (ac – bd)^2 + (ad + bc)^2 \]

\[ =a^2c^2 – 2acbd + b^2d^2 + a^2d^2 + 2adbc + b^2c^2 \]

\[ =a^2c^2 + a^2d^2 + b^2c^2 + b^2d^2 \]

したがって、左辺と右辺の計算が一致することから恒等式が成り立つことがわかります。

1.2. 複素数の積の絶対値に関する性質

$|z_1||z_2|=|z_1z_2|$を計算すると、ブラーマグプタ=フィボナッチ恒等式が現れる。

複素数 \( z_1 = a + bi \) と \( z_2 = c + di \) を考えます。これらの積 \( z_1 \times z_2 \) は次のように計算されます。

\[ z_1 \times z_2 = (a + bi)(c + di) = ac + adi + bci + bdi^2 \]

\[ = (ac – bd) + (ad + bc)i \]

積 \( z_1 \times z_2 \) の絶対値 \( |z_1 \times z_2| \) は、次のように計算されます。

\[ |z_1 \times z_2| = \sqrt{(ac – bd)^2 + (ad + bc)^2} \]

一方で、\( z_1 \) と \( z_2 \) のそれぞれの絶対値の積は次のように計算されます。

\[ |z_1| \times |z_2| = \sqrt{a^2 + b^2} \times \sqrt{c^2 + d^2} = \sqrt{(a^2 + b^2)(c^2 + d^2)} \]

$|z_1||z_2|=|z_1z_2|$より、

\[ \sqrt{(ac – bd)^2 + (ad + bc)^2} = \sqrt{(a^2 + b^2)(c^2 + d^2)} \]

\[ \therefore (ac – bd)^2 + (ad + bc)^2 = (a^2 + b^2)(c^2 + d^2) \]

これにより、ブラーマグプタ=フィボナッチ恒等式が複素数の積に登場することがわかりました。

1.3. 具体例

この恒等式を具体的な数値で確認してみましょう。例えば、次のような数値を選びます:

  • \(a = 1\)
  • \(b = 2\)
  • \(c = 3\)
  • \(d = 4\)

まず、左辺を計算します。

\[ (a^2 + b^2)(c^2 + d^2) = (1^2 + 2^2)(3^2 + 4^2) = (1 + 4)(9 + 16) = 5 \times 25 = 125 \]

次に、右辺を計算します。

\[ (ac – bd)^2 + (ad + bc)^2 \]

それぞれの項を計算すると、

\[ ac – bd = 1 \times 3 – 2 \times 4 = 3 – 8 = -5 \]

\[ ad + bc = 1 \times 4 + 2 \times 3 = 4 + 6 = 10 \]

それぞれを二乗して合計すると、

\[ (-5)^2 + 10^2 = 25 + 100 = 125 \]

よって、左辺と右辺が一致することが確認できました。

\[ (a^2 + b^2)(c^2 + d^2) = (ac – bd)^2 + (ad + bc)^2 = 125 \]

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