ブロードキャストとは?ゆるーくわかりやすく解説



1. ブロードキャストとは?
ブロードキャスト(broadcast)という言葉は、特にネットワーク通信に関する概念です。簡単に言うと、「ブロードキャスト」は、ネットワーク上のすべてのデバイスに対して同じ情報を一斉に送信する仕組みのことです。複数のデバイスと通信するマルチキャストとは、全員に送信するという点で異なります。「ブロードキャスト(Broadcast)」を直訳して考えると、「ブロード(広く)」と「送る(キャスト)」という意味になります。
1.1. ブロードキャストの仕組み
コンピュータやスマートフォンなどのデバイスが接続されるネットワークは、互いに情報をやりとりするための道のりを持っています。この道のりを介して、デバイスは特定の相手に情報を送ることもできますが、ブロードキャストではそのネットワーク全体に向けてメッセージを送ることになります。
例えば、家庭内のWi-Fiネットワークやオフィスのネットワークを考えてみてください。ルーターやスイッチは、ネットワークに接続されたすべてのデバイスに向けてブロードキャストを行うことがあり、特にデバイスがネットワークに参加するときや、ネットワークの状態を確認するときに使われます。
2. ユニキャスト・マルチキャスト・ブロードキャストの違い
ユニキャスト・マルチキャスト・ブロードキャストの3種類がありますが、それぞれを簡単にまとめると、次のようになります。


3. ブロードキャストの用途
ブロードキャストは特定のシチュエーションで有効な通信方法です。たとえば、次のようなケースがあります。
3.1. デバイスの検出
新しいデバイスがネットワークに接続されたとき、他のデバイスにその存在を知らせるためにブロードキャストが使われます。たとえば、プリンターやスマートデバイスがネットワーク上にいることを他の機器に知らせる際に使用されます。
3.2. アドレス解決(ARP)
ネットワーク内で、あるデバイスが他のデバイスの「物理アドレス」(MACアドレス)を知りたいとき、ブロードキャストを使って一斉に問い合わせを行います。
4. ブロードキャストの注意点
便利な仕組みですが、ブロードキャストには注意点もあります。たとえば、ループ状に形成された経路でブロードキャストを行うと、パケットが大量に回り続けて、ネットワークが完全に停止してしまう可能性があります。これはブロードキャストストームと呼ばれます。

