更新:2024/11/24

円の方程式の定義・一般形・性質・媒介変数表示について

はるか
はるか
円の方程式って知ってる?
ふゅか
ふゅか
もちろん!中心と半径で表されるあの式ね。

1. 円の方程式

中心$\left( a,b\right)$、半径$r$の円の方程式
$$\large\left( x-a\right) ^{2}+\left( y-b\right) ^{2}=r^{2}$$

1.1. 円の方程式の導出

ふゅか
ふゅか
円の方程式って、実は点と円の中心の距離が基本になるのよ。
はるか
はるか
点Pと円の中心Aの距離が半径rに等しい

点 \( P(x, y) \) と、円の中心 \( A(a, b) \) の距離が半径 \( r \) であるとします。このとき、点 \( P \) は円の周上にあるため、次の関係が成り立ちます。

\[ PA = r \]

これは、点 \( P \) と中心 \( A \) の距離が常に \( r \) であることを意味します。ここで、点 \( P \) と \( A \) の間の距離は次のように表せます。

\[ PA^2 = r^2 \]

つまり、

\[ (x – a)^2 + (y – b)^2 = r^2 \]

この式は、点 \( P(x, y) \) が中心 \( A(a, b) \)、半径 \( r \) の円の方程式です。

このようにして、円の方程式が導出されました。

2. 円の方程式の一般形

円の方程式の一般形は次のようになります。

$$x^2+y^2+lx+my+n=0$$

条件は次のようになります。

$$\dfrac{l^2+m^2-4n}{4}>0$$

2.1. 一般形の導出

はるか
はるか
円の方程式を展開すると、一般形になる。

\( (a, b) \) は円の中心、\( r \) は半径の円の方程式は次のようになります。

\[ (x – a)^2 + (y – b)^2 = r^2 \]

円の方程式を展開すると、

\[ (x^2 – 2ax + a^2) + (y^2 – 2by + b^2) = r^2 \]

\[ x^2 + y^2 – 2ax – 2by + a^2 + b^2 = r^2 \]

\[ x^2 + y^2 – 2ax – 2by + (a^2 + b^2 – r^2) = 0 \]

ここで、一般形 \[ x^2 + y^2 + lx + my + n = 0 \] に対応させるために、次のように置き換える。

  • \( l = -2a \)
  • \( m = -2b \)
  • \( n = a^2 + b^2 – r^2 \)

このことから、一般形を導出できる。

2.2. 条件の導出

$x,y$に関して平方完成を行うと、

$\left(x+\dfrac{l}{2}\right)^{2}-\dfrac{l^2}{4}+\left(y+\dfrac{m}{2}\right)^{2}-\dfrac{m^2}{4}+n=0$

$\therefore\left(x+\dfrac{l}{2}\right)^{2}+\left(y+\dfrac{m}{2}\right)^{2}=\dfrac{l^2+m^2-4n}{4}$

となり、左辺は二乗の和だから、

$\left(x+\dfrac{l}{2}\right)^{2}+\left(x+\dfrac{m}{2}\right)^{2}>0$

左辺が正であるため、右辺も正であることがわかる。したがって、

$\dfrac{l^2+m^2-4n}{4}>0$

2.3. 条件の場合分け

$\dfrac{l^2+m^2-4n}{4}>0$のとき、

中心$(-\dfrac{l}{2},-\dfrac{m}{2})$、半径$\dfrac{\sqrt{l^{2}+m^{2}-4n}}{2}$の円を表す。

$\dfrac{l^2+m^2-4n}{4}=0$のとき、

$(-\dfrac{l}{2},-\dfrac{m}{2})$の点を表す。

$\dfrac{l^2+m^2-4n}{4}<0$のとき、

表す図形はなし。

3. 円の方程式の性質

3.1. 媒介変数表示

中心$\left( a,b\right)$、半径$r$の円上の点$P(x,y)$とすると、

$$x=r\cos \theta +a$$

$$y=r\sin \theta +b$$

媒介変数表示された \( x \) と \( y \) を、距離 \( PA^2 \) に代入すると、次のようになります。

\[ PA^2 = \left( r\cos \theta + a – a \right)^2 + \left( r\sin \theta + b – b \right)^2 \]

まず、\( a \) と \( b \) が消えるため、次のように簡単化できます。

\[ PA^2 = r^2\cos^2 \theta + r^2\sin^2 \theta \]

さらに、三角関数の関係式 \( \cos^2 \theta + \sin^2 \theta = 1 \) を用いると、

\[ PA^2 = r^2 \left( \cos^2 \theta + \sin^2 \theta \right) = r^2 \]

3.2. 単位円

特に、中心が原点 \( (a = 0, b = 0) \) で、半径が 1 (\( r = 1 \)) の場合、この円は単位円と呼ばれます。単位円の方程式は次のように表せます。

\[ x^2 + y^2 = 1 \]

また、単位円において、媒介変数表示は次のように記述できます。

\[ x = \cos \theta, \quad y = \sin \theta \]

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