更新:2024/11/27
【色彩】演色性とは?ゆるーくわかりやすく解説


はるか
演色性は、色の自然さを評価する指標のこと。光源の違いで、色の見え方が変わる。

ふゅか
なるほど!太陽の下で見たカレーと蛍光灯の下で見たカレーが少し違って見えるのも、それが原因なのね!
1. 演色性とは?
照明の「演色性(えんしょくせい、color rendering)」とは、光源が物の色をどれだけ自然に、または正確に見せるかを評価する指標のことです。簡単に言えば、「この光の下で見える色が、実際の色にどれだけ近いか」を示すものです。
1.1. 例
たとえば、同じ赤いリンゴでも、太陽の下で見るのと蛍光灯の下で見るのとでは色味が少し違って見えることがあります。これが「演色性」の違いによるものです。
1.2. 演色性の評価基準
演色性は、一般に CRI(Color Rendering Index:演色評価指数) という指標で数値化されます。
CRIは0〜100の範囲で評価され、数値が高いほど色が自然に見えることを意味します。CRIが100であるとき、基準の光と同じ色の見え方を示す理想的な状態。

ふゅか
演色性を数値化したCRIって便利そうね。100が理想的な状態ってことは、100に近いほうが本来の色に近いってことだよね?

はるか
その通り。CRIが低いと、基準の光とずれている。
2. 演色性と色温度の違い
似ている性質として、「演色性」と「色温度」です。
- 色温度は光の色味(暖かい色か、冷たい色か)を指します。単位はケルビン(K)。 例:電球色(約3000K)は温かみのある色、昼白色(約5000K)は明るく爽やかな色。
- 演色性は色の見え方に関する指標です。
つまり、色温度が同じでも演色性が異なる場合、見える色の自然さが変わる可能性があります。
3. 演色性が重要な場面
3.1. 家庭照明
家庭で使用する照明が演色性の高いものだと、食品の色や洋服の色がより自然に見えます。たとえば、料理の色味が美味しそうに見えるかどうかにも関わります。
3.2. 病院や診療所
医療現場では正確な色の識別が必要です。たとえば、皮膚の色や血液の色を正確に判断するため、高い演色性の照明が使われます。
3.3. 美術館やギャラリー
芸術作品の色彩を忠実に再現するために、演色性の高い光源が選ばれます。
4. まとめ
演色性は、照明が「色を自然に見せる力」を示す重要な指標です。家庭から店舗、医療現場や美術館まで、あらゆる場面でその役割が求められています。
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