更新:2024/09/09
自然言語処理とコーパス・具体例について


はるか
コーパスって、大量のテキストデータだよ。

ふゅか
そうそう、自然言語処理とか言語学でよく使われるよね!いろんな文章を集めたデータのことだね!
1. コーパスとは
コーパス(corpus)は、自然言語処理(NLP)や言語学の分野で使用される用語で、言語データの大量の集合を指します。具体的には、文章や単語、文などのテキストデータが集められたもので、特定の研究や解析、モデルのトレーニングに使用されます。
コーパスはさまざまな形式で存在し、一般的には次のような特徴があります。
- 規模: 大量のテキストデータが含まれており、モデルのトレーニングや分析に十分なデータ量を提供します。
- 多様性: 多様なトピック、スタイル、ジャンル、時間帯などをカバーし、言語の多様な側面を反映します。
- 注釈付きコーパス: あるコーパスには、品詞タグ付けや依存関係解析、意味論的情報などの注釈が付加されており、より高度な解析やモデルの構築に役立ちます。
- 専用コーパス: 特定の分野や用途に特化したコーパスも存在します(例: 医学分野のコーパス、法律文書のコーパスなど)。
コーパスは、言語モデルのトレーニング、言語の傾向の分析、機械翻訳システムの開発など、幅広い言語処理タスクで使用されます。
1.1. 具体的なコーパス

ふゅか
具体的なコーパスもたくさんあるよ!たとえば、British National Corpus(BNC)とか!

はるか
イギリス英語の代表的なコーパスだね。文学、新聞、会話も含まれている。
具体的なコーパスの例をいくつか挙げます。
- British National Corpus (BNC)
- イギリス英語を代表する大規模なコーパスで、文学作品、新聞記事、会話など、さまざまなジャンルのテキストが含まれています。
- Corpus of Contemporary American English (COCA)
- アメリカ英語を対象にしたコーパスで、新聞、雑誌、フィクション、学術的なテキストなどのジャンルからデータが収集されています。
- Japanese National Corpus (NINJAL)
- 日本の国立国語研究所が開発した日本語コーパスで、日本語の書き言葉や話し言葉を幅広くカバーしています。
- Wikipedia Corpus
- Wikipediaのテキストを利用したコーパスで、多くの言語に対応しており、自然言語処理モデルのトレーニングに頻繁に使用されます。
- Common Crawl
- インターネット全体から定期的に収集されたWebページのデータセットで、大規模なコーパスとして活用され、BERTやGPTなどの大規模言語モデルのトレーニングにも使用されています。
- PubMed Central Open Access (PMC-OA)
- 学術論文から構成されたコーパスで、自然言語処理の研究に使用されます。
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