データリンク層とは何か?ゆるーくわかりやすく解説



1. データリンク層の要点
データリンク層とは・・・
- コンピュータ同士の通信のために必要な層。
- 英語だと、Data Link Layer
2. データリンク層とは?
データリンク層(Data Link Layer)は、コンピュータネットワークを構成する通信プロトコルの階層モデルである OSI参照モデル の第2層です。この層は、ネットワーク層(第3層)と物理層(第1層)の間に位置し、データ通信において非常に重要な役割を担っています。
データリンク層の主な目的は、同じネットワーク内の隣接するデバイス間でのデータ転送 を確実かつ効率的に行うことです。また、データ転送中に発生するエラーの検出や修正、データの流れを管理する機能も提供します。
3. データリンク層の役割
データリンク層は以下のような具体的な役割を持っています。
3.1. 物理アドレスの管理
データリンク層では、MACアドレス を使ってデータを正しいデバイスに届けます。MACアドレスは各ネットワークデバイスに固有で、データリンク層での通信に利用されます。
3.2. エラーチェックと修正
データ通信中にノイズや衝突によってデータが破損することがあります。データリンク層では、フレームに含まれるエラーチェック情報(CRCなど)を利用してエラーを検出し、必要に応じて再送要求を行います。


3.3. フロー制御
送信側がデータを送る速度が速すぎる場合、受信側が処理しきれないことがあります。このような場合、データリンク層はフロー制御を行い、受信側がデータを適切に受け取れるよう調整します。
3.4. 衝突の検出と回避(特に有線ネットワークで重要)
複数のデバイスが同じネットワークを共有している場合、同時にデータを送信すると衝突が発生します。データリンク層ではこれを検出し、再送を行う仕組みを持っています。例えば、CSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection) のような技術が使用されます。


4. 通信規格
データリンク層では次のような通信規格が利用されます。
4.1. イーサネット(Ethernet)
LANなどで広く使用されている通信規格で、有線ネットワークでのデータ通信に使われます。
4.2. Wi-Fi(無線LAN)
無線通信においてデータリンク層で動作する通信規格です。
5. データリンク層のプロトコル
データリンク層では、さまざまなプロトコルが使用されます。代表的なものをいくつか紹介します。
5.1. PPP(Point-to-Point Protocol)
PPPは主に電話回線や光回線、ISDNでの通信に使われるプロトコルです。
5.2. HDLC(High-Level Data Link Control)
通信回線でのエラーチェックやフロー制御に特化したプロトコルです。