更新:2024/10/31

DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)とは?ゆるーくわかりやすく解説

はるか
はるか
DHCPって聞いたことある?
ふゅか
ふゅか
Wi-Fiの設定とかでよく見かけるけど、ちゃんとは知らないかも。
はるか
はるか
ネットワークで自動的にIPアドレスを割り当てる仕組み。

1. DHCPとは?

DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol、動的ホスト構成プロトコル)は、ネットワーク内のデバイスに自動的にIPアドレスやその他の設定を割り当てるための仕組みです。これは、アプリケーション層プロトコルです。たとえば、自宅のWi-Fiルーターがネットワークに接続するパソコンやスマートフォンにIPアドレスを自動的に振り分けることで、ユーザーは複雑な設定をすることなくインターネットに接続できるようになります。ここで、DHCPが使われいるのです。

1.1. 手動設定との違い

かつては、各デバイスに手動でIPアドレスを設定する必要がありました。しかし、手動で設定するとIPアドレスの重複や設定ミスが発生する可能性が高く、ネットワーク管理が非常に複雑になります。DHCPを使えば、これらの作業を自動化し、管理の負担を大幅に軽減することができます。

ふゅか
ふゅか
昔は手動でIPアドレス設定してたって聞いたけど、大変そうだね。
はるか
はるか
うん。間違えたり、重複したりすると通信がうまくいかなくなる。

想像してみてほしいのですが、スマートフォンやタブレットを使うとき、IPアドレスを自分で設定しろと言われても、普通の人なら混乱してしまうでしょう。コンピュータの詳しい知識がないと、そんな作業はとても難しいものです。しかし、DHCPのおかげで、私たちはデバイスをネットワークに接続する際に何も考えず、すぐにインターネットを利用できるようになっています。これは非常に便利で、現代のネットワーク環境には欠かせない仕組みとなっています。

1.2. 英語から考える

Dynamic Host Configuration Protocol (DHCP) を英語から考えると、以下のように分解して理解できます。

  1. Dynamic(動的): 「動的」とは、必要に応じて柔軟に変更できることを意味します。ここでは、ネットワーク内の機器に対してIPアドレスを必要に応じて動的に割り当てることを指しています。
  2. Host(ホスト): 「ホスト」は、ネットワーク上の個々のデバイスや機器を指します。パソコンやスマートフォン、プリンターなどが含まれます。
  3. Configuration(設定): 「設定」とは、ホストがネットワークに接続するために必要な情報、具体的にはIPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイなどの設定情報を意味します。
  4. Protocol(プロトコル): 「プロトコル」は通信のルールや手順を示す用語です。つまり、DHCPは、ホストが自動的にネットワーク設定を取得するためのルール(手順)を定めたものです。

これらを組み合わせると、「Dynamic Host Configuration Protocol(DHCP)」は、ネットワークに接続される各ホストが、動的に設定情報を取得するための通信手順、もしくは「自動的にIPアドレスなどのネットワーク設定を割り当てる仕組み」という意味を推測できます。

2. DHCPの動作

DHCPがどのようにIPアドレスを割り当てるか、簡単に説明します。

2.1. デバイスの起動

新しいデバイスがネットワークに接続されると、IPアドレスがない状態で起動します。このデバイスは「DHCP Discorver」と呼ばれる信号をネットワーク上にブロードキャストで送信します。

2.2. DHCPサーバーの応答

ネットワーク内に配置されているDHCPサーバーがそのリクエストを受け取ると、利用可能なIPアドレスの範囲から一つを選び、そのデバイスに割り当てるための「DHCP Offer」と呼ばれる信号をユニキャストで送信します。

2.3. デバイスの確認

デバイスは受け取ったIPアドレスを確認し、DHCPサーバーに「IPアドレスを使う準備ができた」という通知「DHCP Request」をブロードキャストで送ります。

2.4. 最終確認

DHCPサーバーがこの通知を受け取ると、この設定情報でいいということを「DHCP Ack」という信号を送信して、最終的にIPアドレスをデバイスに割り当てらてます。これにより、ネットワーク上での通信が可能になります。

3. DHCPの利点

  • 手動でIPアドレスを設定する手間が不要。
  • IPアドレスの重複や設定ミスを防ぎます。
  • 多くのデバイスがある大規模なネットワークでも、簡単に管理ができます。

4. 静的IPアドレスと動的IPアドレス

DHCPでは「動的IPアドレス」を使用しますが、特定のデバイスに「静的IPアドレス」を割り当てることも可能です。動的IPアドレスは時間とともに変わる可能性がありますが、静的IPアドレスは変わることがありません。たとえば、サーバーやプリンターなど、常に同じIPアドレスで動作してほしいデバイスには静的IPアドレスを使います。

ふゅか
ふゅか
動的IPアドレスが変わるってことは、固定したい場合もあるの?
はるか
はるか
うん、サーバーとかは変わらないほうがいいから静的IPを使う。

5. まとめ

DHCPは、ネットワークの管理を簡単にし、ユーザーが複雑な設定をせずにインターネットや社内ネットワークに接続できる便利なプロトコルです。特に、複数のデバイスが存在する環境では、DHCPによってスムーズな接続が実現されます。

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