更新:2025/02/12

離散型確率分布の意味と性質について

はるか
はるか
確率分布って、確率変数のとる値とその確率を表すものだな。
ふゅか
ふゅか
そうそう! しかも、大きく分けて「離散型」と「連続型」があるのよね!

1. はじめに

確率分布は、確率変数がとりうる値とその確率を表すものです。確率分布には、大きく分けて離散型確率分布連続型確率分布の2種類があります。

2. 離散型確率分布の定義

離散型確率分布とは、確率変数 \(X\) が離散的な値をとる場合の確率分布を指します。確率質量関数(PMF: Probability Mass Function)\( P(X=x) \) によって定義され、次の条件を満たします。

  1. \( 0 \leq P(X=x) \leq 1 \)(すべての確率は0以上1以下)
  2. \( \sum_{x} P(X=x) = 1 \)(確率の総和は1)

3. 代表的な離散型確率分布

離散型確率分布にはさまざまな種類があり、それぞれ特定の性質を持っています。以下に代表的な分布を紹介します。

はるか
はるか
代表的な分布として、ベルヌーイ分布がある。

ふゅか
ふゅか
成功か失敗かのどっちかだけ! たとえば、コイン投げなら表が出る確率をpにするのよね?

3.1. ベルヌーイ分布

ある試行が成功(1)または失敗(0)の2つの結果を持つベルヌーイ試行に、確率変数 \(X\) が従う分布です。

確率質量関数(PMF): \[ P(X=x) = p^x (1-p)^{1-x}, \quad x \in \{0,1\}, \quad 0 \leq p \leq 1 \]

期待値と分散: \[ E[X] = p, \quad \text{Var}(X) = p(1-p) \]

3.2. 二項分布

二項分布は\( n \) 回の独立なベルヌーイ試行で成功する回数を表す確率変数が従う分布です。

確率質量関数(PMF): \[ P(X=k) = _n\mathrm{C} _k p^k (1-p)^{n-k}, \quad k=0,1,2,\dots,n \]

期待値と分散: \[ E[X] = np, \quad \text{Var}(X) = np(1-p) \]

3.3. 幾何分布

幾何分布はベルヌーイ試行を繰り返し、初めて成功するまでの試行回数が従う分布です。

確率質量関数(PMF): \[ P(X=k) = (1-p)^{k-1} p, \quad k=1,2,3,\dots \]

期待値と分散: \[ E[X] = \frac{1}{p}, \quad \text{Var}(X) = \frac{1-p}{p^2} \]

3.4. ポアソン分布

ポアソン分布は一定の時間や空間において、ある事象が発生する回数を表す分布です。

確率質量関数(PMF): \[ P(X=k) = \frac{\lambda^k e^{-\lambda}}{k!}, \quad k=0,1,2,\dots, \lambda > 0 \]

期待値と分散: \[ E[X] = \lambda, \quad \text{Var}(X) = \lambda \]

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