更新:2024/11/24

偶関数と奇関数の定義・積分の性質・具体例についてわかりやすく解説

はるか
はるか
はるか、今日は偶関数と奇関数について話そうか。
ふゅか
ふゅか
いいね!偶関数と奇関数って、グラフの形が全然違うんだよね!

1. 偶関数

偶関数は、関数 \( f(x) \) が次の条件を満たすときに偶関数と呼ばれます。 \[ f(-x) = f(x) \]

これは、関数のグラフが y 軸に対して対称であることを意味します。つまり、x の正負を反転させても関数の値は変わりません。

ふゅか
ふゅか
つまり、x の正負を反転させても関数の値は変わらないってことだね!
はるか
はるか
そう。グラフが y 軸に対して対称になる。

1.1. 偶関数の例

  1. \( f(x) = x^2 \)
  2. \( f(x) = \cos(x) \)

2. 奇関数

奇関数は、関数 \( f(x) \) が次の条件を満たすときに奇関数と呼ばれます。\[ f(-x) = -f(x) \]

これは、関数のグラフが原点に対して対称であることを意味します。つまり、x の正負を反転させると関数の値も反転します。


ふゅか
ふゅか
x の正負を反転させると関数の値も反転するんだよね! だよね。

はるか
はるか
そう。グラフが原点に対して対称になる。

2.1. 奇関数の例

  1. \( f(x) = x^3 \)
  2. \( f(x) = \sin(x) \)

3. 偶関数と奇関数の積分の性質

3.1. 偶関数の積分

偶関数 \( f(x) \)の積分は次のようになります。

\[ \int_{-a}^{a} f(x) \, dx = 2 \int_{0}^{a} f(x) \, dx \]

偶関数 \( f(x) \) とは、すべての \( x \) について \( f(-x) = f(x) \) を満たす関数のことです。

関数 \( f(x) \) を区間 \([-a, a]\) で積分します。

\[ \int_{-a}^{a} f(x) \, dx = \int_{-a}^{0} f(x) \, dx + \int_{0}^{a} f(x) \, dx \]

置換 \( u = -x \) を使って、積分を変換します。

\[ \int_{-a}^{0} f(x) \, dx = \int_{a}^{0} f(-u) \, (-du) = \int_{0}^{a} f(-u) \, du  = \int_{0}^{a} f(u) \, du \]

これにより、全体の積分は

\[ \int_{-a}^{a} f(x) \, dx = \int_{0}^{a} f(x) \, dx + \int_{0}^{a} f(x) \, dx = 2 \int_{0}^{a} f(x) \, dx \]

3.2. 奇関数の積分

奇関数 \( g(x) \)の積分は次のようになります。

\[ \int_{-a}^{a} g(x) \, dx = 0 \]

奇関数 \( g(x) \) とは、すべての \( x \) について \( g(-x) = -g(x) \) を満たす関数のことです。

関数 \( g(x) \) を区間 \([-a, a]\) で積分します。

\[ \int_{-a}^{a} g(x) \, dx = \int_{-a}^{0} g(x) \, dx + \int_{0}^{a} g(x) \, dx \]

置換 \( u = -x \) を使って、積分を変換します。

\[ \int_{-a}^{0} g(x) \, dx = \int_{a}^{0} g(-u) \, (-du) = -\int_{0}^{a} g(-u) \, du = -\int_{0}^{a} g(u) \, du \]

これにより、全体の積分は

\[ \int_{-a}^{a} g(x) \, dx = \int_{0}^{a} g(x) \, dx + \left( -\int_{0}^{a} g(x) \, dx \right) = 0 \]

4. 偶関数・奇関数の具体例

4.1. 偶関数の例

$f(x) = x^2$であるとする。

\[ f(-x) = (-x)^2 = x^2 \]

よって、\( f(x) = f(-x) \) となり、これは偶関数です。

4.2. 奇関数の例

$ f(x) = x^3 $であるとする。

\[ f(-x) = (-x)^3 = -x^3 \]

よって、\( f(-x) = -f(x) \) となり、これは奇関数です。

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