指数方程式とは?解き方や4つの例題について



1. 指数方程式とは?
例えば次のような方程式が挙げられます。
\[ 2^x = 8 \]
2. 指数方程式の解き方
2.1. 同じ底に揃える
指数方程式では、左右の式が同じ底で表せる場合、その指数を比較することで解を求めます。
例: \[ 3^x = 9 \]
まず、9を3の累乗で表すと、次のようになります。
\[ 3^x = 3^2 \]
この場合、底が同じなので指数を比較することができます。
\[ x = 2 \]
2.2. 対数を使って解く
同じ底に揃えることができない場合、対数を使って解く方法もあります。
\[ 2^x = 5 \]
この場合、同じ底に揃えることは難しいため、両辺に対数を取ります。
\[ \log_2(2^x) = \log_2 5 \]
対数の性質を使って、次のように指数を前に出します。
\[ x = \log_2(5) \]


3. 指数方程式の具体例
いくつかの具体的な指数方程式の例と、その解き方を見てみましょう。
3.1. 簡単な指数方程式
\[ 2^{x+1} = 16 \]
まず、16を2の累乗で表すと次のようになります。
\[ 2^{x+1} = 2^4 \]
底が同じなので、指数を比較します。
\[ x + 1 = 4 \]
よって、解は
\[ x = 3 \]
3.2. 対数を使った指数方程式
\[ 5^x = 20 \]
この場合、20を5の累乗で表すことは難しいため、5を底として、両辺に対数を取ります。
\[ \log_5 (5^x) = \log_5 (20) \]
次に、対数の性質より、
\[\begin{align*} x &= \log_5 5+ \log_5 4 \\ &=1+2\log_5 2 \end{align*}\]
4. 例題
4.1. 例題1:底が同じ場合
\[ 5^{x} \cdot 5^{2} = 125 \]
まず、指数法則を使って
\[ 5^{x} \cdot 5^2 = 5^{x+2} \]
よって、方程式は
\[ 5^{x+2} = 125 \]
125は5の3乗なので、
\[ 125 = 5^3 \]
これにより、方程式は
\[ 5^{x+2} = 5^3 \]
となります。底が同じなので、指数を比較します。
\[ x+2 = 3 \]
最後にxを求めます。
\[ x =1 \]
4.2. 例題2:置き換える方法
\[ 2^{2x} + 2^x = 16 \]
まず、\( 2^{2x} \) を \( (2^x)^2 \) と書き換えると
\[ (2^x)^2 + 2^x = 16 \]
\( 2^x = y \) と置くと、方程式は次の形になります。
\[ y^2 + y = 16 \]
これを整理して二次方程式にします。
\[ y^2 + y – 16 = 0 \]
解の公式を使って、\( y \) を求めます。
\[ \begin{align*} y &= \frac{-1 \pm \sqrt{1^2 – 4 \cdot 1 \cdot (-16)}}{2 \cdot 1} \\ &= \frac{-1 \pm \sqrt{1 + 64}}{2} \\ &= \frac{-1 \pm \sqrt{65}}{2} \\ \end{align*}\]
ここで、\( y = 2^x \) なので、負の値を取ることはできません。したがって、解は次のようになります。
\[ y = \frac{-1 + \sqrt{65}}{2} \]
\( y = 2^x \) なので、次のように置き換えます。
\[ 2^x = \frac{-1 + \sqrt{65}}{2} \]
対数をとると、
\[ \begin{align*} x&=\log_2{\frac{-1 + \sqrt{65}}{2} } \\ &= \log_2({-1 + \sqrt{65}})-1 \end{align*}\]

4.3. 例題3:底が異なる場合
\[ 2^x = 5^{x+2} \]
両辺に対して、底が 2 の対数を取ります。
\[ \log_2(2^x) = \log_2(5^{x+2}) \]
対数の性質を利用して、
\[ x = (x+2) \log_2 5 \]
右辺を展開します。
\[ x = x \log_2 5 + 2 \log_2 5 \]
\( x \) を含む項を左辺に移します。
\[ x – x \log_2 5 = 2 \log_2 5 \]
\( x \) でくくります。
\[ x (1 – \log_2 5) = 2 \log_2 5 \]
最後に \( x \) について解きます。
\[ x = \frac{2 \log_2 5}{1 – \log_2 5} \]
4.4. 例題4:細胞分裂
\[ 2^t = N \]
ここで \( N \) は細胞の数、\( t \) は時間です。\( N = 128 \) のとき、時間 \( t \) を求めなさい。
まず、式を次のように変形します。
\[ 2^t = 128 \]
128 を 2 の累乗で表すと次のようになります。
\[ 2^t = 2^7 \]
よって、解は
\[ t = 7 \]
つまり、7時間後には128個の細胞が存在することになります。