更新:2024/11/24

階乗の定義・計算方法・性質・練習問題について

ふゅか
ふゅか
階乗って便利だよね、特に並べ方の問題では必須!
はるか
はるか
うん。シンプルだけど、使い道が広い。

1. 階乗とは?

階乗 (factorial) とは、ある自然数 n に対して、その数から 1 までのすべての自然数を掛け合わせた値のことを指します。数学では、階乗を \( n! \) と表記します。この記号は、「n の階乗」と読みます。

ふゅか
ふゅか
ポイントはずらしてかけるということね!

1.1. 階乗の定義

自然数 n に対する階乗 \( n! \) は、次のように定義されます。

\[ n! = n \times (n-1) \times (n-2) \times \cdots \times 3 \times 2 \times 1 = \prod_{k=1}^{n} k \]

また、階乗は再帰的に定義することもできます。この場合、次の関係式が成り立ちます。

\[ n! = n \times (n-1)! \]

特に、ゼロの階乗 \( 0! \) は特別な定義として 1 になります。

\[ 0! = 1 \]

ふゅか
ふゅか
再帰的な定義が少し難しいかも!
はるか
はるか
再帰的って、要するに1つ前の値を使って次を計算すること。慣れれば簡単。

階乗はガンマ関数と深い関係があります。

1.2. 階乗の計算例

ふゅか
ふゅか
実際にいくつかの具体的な数値について、階乗を計算してみよう!

\( 6! = 6 \times 5 \times 4 \times 3 \times 2 \times 1 = 720 \)

\( 5! = 5 \times 4 \times 3 \times 2 \times 1 = 120 \)

\( 4! = 4 \times 3 \times 2 \times 1 = 24 \)

\( 3! = 3 \times 2 \times 1 = 6 \)

\( 2! = 2 \times 1 = 2 \)

\( 1! = 1 \)

さらに、先ほど述べたように、ゼロの階乗は次のように定義されます。

\( 0! = 1 \)

1.3. 爆発的に増える

階乗の計算はグラフをのようにnが増えるごとに爆発的に増えます。

縦軸に注目すると、4!までは$10^2$以下でしたが、$20!$では$10^{17}$を超えるという事態になっています。

さらに、スターリングの近似(Stirling’s approximation)という公式を使うと、大きな \( n \) に対して階乗がどれほど大きくなるかを評価できます。

\[ n! \approx \sqrt{2\pi n} \left(\frac{n}{e}\right)^n \]

2. 階乗を利用した場合の数の例題

ふゅか
ふゅか
じゃあ、いくつかの具体的な数値で階乗を計算してみよう!こういうところで理解が深まるわ。

はるか
はるか
うん、例を見ればもっと分かりやすい。

2.1. 例題 1: 猫の並べ方

6匹の猫が一列に並ぶ場合、全員を異なる順番で並べる方法は何通りありますか

全員が異なる順番で並ぶ方法の数は、6人の階乗 \( 6! \) で求めることができます。

\[ 6! = 6 \times 5 \times 4 \times 3 \times 2 \times 1 = 720 \]

したがって、6人が一列に並ぶ方法は 720 通りあります。

階乗を利用した場合の数の例題をいくつか作成しました。

2.2. 例題 2: クラスの席替え

10人の生徒が席替えを行います。このとき、全員が異なる席に座る場合の数を求めなさい。

10人の生徒が並ぶ順列の数は、10人全員の階乗で表されます。 したがって、求める場合の数は \( 10! \) です。

計算すると、 \[ 10! = 10 \times 9 \times 8 \times 7 \times 6 \times 5 \times 4 \times 3 \times 2 \times 1 = 3,628,800 \] したがって、席替えの並び方の総数は 3,628,800通り です。

ふゅか
ふゅか
席替えの問題、面白いよね!10人が3,628,800通りもあるなんて、驚きだわ!

はるか
はるか
実際問題、席の位置に条件がある場合もあるから、もう少し少なくなる気がする。

2.3. 例題 3: 文字の並び替え

「ABCD」という4文字の並びを使って、異なる文字列を作成する場合の数を求めなさい。

4つの文字を並び替える順列の数は、4文字全ての階乗で表されます。 したがって、求める場合の数は \( 4! \) です。

計算すると、 \[ 4! = 4 \times 3 \times 2 \times 1 = 24 \] したがって、異なる文字列の総数は24通りです。

 

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