ファイアウォール(Firewall)とは?ゆるーくわかりやすく解説



1. ファイアウォールとは?
ファイアウォールは、外部からの不正なアクセスや悪意のある攻撃か保護するための仕組みです。具体的には、ネットワークに出入りするデータ通信を監視し、許可された通信だけがネットワーク内部に入れるように制御します。ファイアウォールは、会社のネットワークや家庭のルーター、個人のパソコンなど、さまざまな場所に導入されており、ネットワークセキュリティの基本的な防御策となっています。名前の通り、「火の壁」のように、外部からの脅威を遮断します。
1.1. 英語から意味を考える
「ファイアウォール (firewall)」を英語から意味を考えてみましょう。firewallを直訳すると「火の壁」や「防火壁」となります。建物内で火災が発生した場合に、火の広がりを防ぐために設置される壁が防火壁です。この壁が火災時に他の部屋やエリアへの延焼を防ぐ役割を果たします。建物のファイアウォールが火をブロックするように、ネットワークのファイアウォールは不正なデータやアクセスをブロックします。
1.2. ファイアウォールの仕組み
ファイアウォールは、ネットワーク間で行われるデータ通信を監視し、特定のルールに基づいて通信を許可したり、拒否したりします。例えば、信頼できるプロトコルを通し、悪意あるプロトコルをブロックすることで、コンピュータウイルスやハッキングのリスクを軽減します。
2. ファイアウォールとポート番号の関係
ファイアウォールは、ネットワークの出入り口を守る「門番」のような存在ですが、ポート番号がその「出入り口」となるため、ポート番号を通して通信を管理しています。たとえば、ファイアウォールで特定のポート番号を閉じておくと、そのポートを使った通信は遮断され、プロトコルがブロックされます。


2.1. ポート番号の開放
ファイアウォールでは、特定のポート番号のみを開放し、許可されたサービスやアプリケーションだけがそのポートを通じてデータ通信を行えるようにします。たとえば、ウェブサーバーを運営する場合、HTTP用のポート80やHTTPS用のポート443を開放して、不要なポートは閉じます。これにより、ウェブ閲覧に必要なプロトコルだけが許可され、他のサービスからの不正アクセスが防げます。
2.2. ポート番号を閉じる
不要なポートや、セキュリティリスクのあるポートを閉じることで、外部からの攻撃を防ぎます。特に、古いサービスや使っていないアプリケーションのポートを閉じることは、不正なアクセスを減らすために重要です。たとえば、遠隔管理用のポートが不用意に開かれていると、外部からのハッキングリスクが高まるため、閉じておくべきでしょう。
3. ファイアウォールの種類

3.1. ハードウェアファイアウォール
物理的な装置としてネットワークの入り口に設置されるものです。企業などで広く使われ、全体のネットワークを保護します。例えば、ルーターや専用のファイアウォール機器がこれに該当します。
3.2. ソフトウェアファイアウォール
各デバイスにインストールして使用するタイプです。個人のコンピュータやスマートフォンに設定され、特定のアプリケーションや通信プロトコルを制限することができます。WindowsやMacなどに標準装備されているものもあります。
4. ファイアウォールの役割


4.1. パケットフィルタリング
「パケットフィルタリング」とはネットワーク上でやり取りされるデータ(パケット)の内容をチェックし、許可された通信だけを通過させます。具体的には、送信元や宛先のIPアドレス、ポート番号などに基づいて判断します。
4.2. ステートフルインスペクション
「ステートフルインスペクション」とは、通信の状態を監視し、通信の通過を動的に決定する手法です。過去に出ていったデータの記録(「状態」)を保持しておき、それに基づいて、外部から入ってこようとするデータが「信頼できる通信かどうか」を判断する仕組みです。たとえば、内部からアクセスしたサーバーに対する返信データは通しますが、未知の外部からの接続要求はブロックするといった動作が可能です。
5. ファイアウォールの重要性
現代のインターネットは、多くの脅威が存在するため、ファイアウォールはセキュリティ対策の一環として非常に重要です。企業では、機密情報を守り、個人ユーザーでもウイルスやスパイウェアから自分のデバイスを保護します。