フラッシュメモリとは?ゆるーくわかりやすく解説



1. フラッシュメモリとは?
フラッシュメモリは、電源を切ってもデータが消えない「不揮発性メモリ」の一種で、データの読み書きが高速で行える半導体メモリです。その特徴から、USBメモリやSDカード、SSDなど、現代の多くの電子機器で活用されています。
2. 背景
かつてワンチップマイコンや組込みシステムに使われていた「マスクROM」は、一度データを書き込むと変更ができないという特徴がありました。



2.1. フラッシュメモリの登場と革新
フラッシュメモリは、こうした課題を解決しました。データを書き換えることが可能でありながら、不揮発性の特性を持つため、電源を切ってもデータを保持できます。また、以下のような利点があります。
2.2. ISP(In-System Programming)の実現
フラッシュメモリを利用することで、機器のふたを開けることなく、製品内部のソフトウェアやデータを更新できます。この技術により、製品の出荷後でも、簡単な操作で最新の機能や修正が適用可能になりました。
3. フラッシュメモリの活用例
3.1. USBメモリやSDカード
外部記録媒体として、データの保存や転送に使用されます。
3.2. SSD(ソリッドステートドライブ)
高速なデータ読み書きが可能なストレージデバイスとして、ハードディスクドライブ(HDD)の代替として普及しています。
3.3. 組込みシステム
家電製品や自動車、産業機器などの制御ソフトウェアを内蔵し、製品の更新や機能追加に対応しています。
4. フラッシュメモリの構造と動作
フラッシュメモリは、NAND型とNOR型の2種類に分けられます。



4.1. NAND型
高密度で大容量のデータ保存が可能。USBメモリやSDカード、SSDで使用されることが多い。
4.2. NOR型
高速なデータ読み出しが可能。組込みシステムなど、頻繁に読み出しが行われる用途に適しています。
5. フラッシュメモリの課題と対策
フラッシュメモリは書き換え可能な回数に限りがあり、これを「書き換え耐久性」と呼びます。この課題を克服するため、現在では「ウェアレベリング」と呼ばれる技術が導入されており、メモリセルへの均等な書き込みを行うことで寿命を延ばしています。


