幾何平均の意味と具体例について


はるか
幾何平均….かけ算した数値の n 乗根で求める。

ふゅか
そうそう!比率の成長とか、増加率を考えるときにつ分かれるのよね!
1. 幾何平均(Geometric Mean)とは?
幾何平均とは、ある一連の数値を「かけ合わせた積の \( n \) 乗根」を用いて求められる平均値のことです。
例えば、\( n \) 個の正の数値 \( a_1, a_2, \dots, a_n \) があるとします。
このとき、幾何平均 \( G \) は以下の式で定義されます。
\[ G = \sqrt[n]{a_1 \times a_2 \times \dots \times a_n} = (a_1 \times a_2 \times \dots \times a_n)^{1/n} \]
2. 幾何平均の計算例
2.1. 例1:投資の利回り
ある投資商品に 3 年間投資したとします。それぞれの年の利回り(資産が増える割合)が以下の通りだったとしましょう。
- 1 年目:年利 10%
- 2 年目:年利 20%
- 3 年目:年利 5%
ここで「利回り」を「資産が何倍になったか」に変換すると、各年の「増加倍率」は以下のようになります。
- 1 年目:\( 1 + 0.10 = 1.10 \)
- 2 年目:\( 1 + 0.20 = 1.20 \)
- 3 年目:\( 1 + 0.05 = 1.05 \)
この 3 つの増加倍率の幾何平均は、
\[ G = \sqrt[3]{1.10 \times 1.20 \times 1.05} = \sqrt[3]{1.386} \approx 1.0815 \]
2.2. 例2:大きく異なる値の平均
データとして 2, 8, 100 という 3 つの値がある場合、算術平均(普通の平均)は
\[ \frac{2 + 8 + 100}{3} = \frac{110}{3} \approx 36.67 \]
となり、100 によって平均が大きく押し上げられます。
一方、幾何平均は
\[ \sqrt[3]{2 \times 8 \times 100} = \sqrt[3]{1600} \approx 11.7 \]
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