ハイレゾ音源とは?ゆるーくわかりやすく解説



1. ハイレゾ音源とは?
ハイレゾ音源(High-Resolution Audio)は、CD音源よりも高品質で、より細やかな音の表現が可能なデジタル音楽フォーマットを指します。ハイレゾ音源は、CD音源のデータを超える解像度を持ち、アーティストやエンジニアが意図した音をより忠実に再現することができます。特に、スタジオで録音された音をそのまま再現するのが目的です。
2. ハイレゾ音源の特徴


2.1. サンプリング周波数
自然の音をデジタルデータに変換する際に、1秒間にどれだけ多くの音を記録するかが重要になります。これを「サンプリング数」と呼びます。たとえば、自然の音は連続的に変化しますが、コンピュータはそのような連続的な音をそのまま扱うことができません。代わりに、音を細かく分割して、それぞれの瞬間ごとの値を記録します。これが「サンプリング」と呼ばれるプロセスです。以下の画像のように、コンピュータは連続的な音を「離散的」に扱うことで、デジタルデータに変換しているのです。
CDは44.1kHz(1秒間に44,100回音をサンプリング)ですが、ハイレゾは96kHzや192kHzなど、より高い周波数が用いられます。
2.2. ビット深度(量子化ビット)
ビット深度(量子化ビット)とは、音の振幅をどれだけ細かく記録できるかを示す指標です。コンピュータで音をデジタル化する際、音波の形をサンプリングし、その振幅の大きさを2進数で表現します。ビット数が増えると、より細かな振幅の変化を記録できるようになり、音質の精度が向上します。
CD音源は16ビットのビット深度を持っていますが、ハイレゾ音源では24ビットや32ビットが採用されています。これにより、より精密な音の再現が可能になります。具体的には、CD音源ではカットされてしまうような微細な音のニュアンスや、楽曲におけるダイナミクス(音の強弱の幅)が、ハイレゾ音源ではそのまま残され、よりリアルで臨場感のある音楽体験が楽しめます。
3. ハイレゾを聴くために必要なもの
ハイレゾ音源を楽しむには、対応機器が必要です。以下のような機材を揃えることで、ハイレゾ音源の良さを最大限に引き出すことができます。

3.1. ハイレゾ対応プレーヤー
音源を再生するためには、ハイレゾ対応のデジタルオーディオプレーヤー(DAP)やPC、スマートフォンが必要です。また、それらを使って再生できる専用のソフトウェアも重要です。
3.2. DAC(デジタルアナログコンバータ)
デジタル音源をアナログに変換してくれるDACも重要な役割を果たします。質の高いDACを使うことで、音の解像度がさらに向上します。
オーディオテクニカ AT-HRD500 デジタルトランスポート D/Aコンバーター
3.3. ハイレゾ対応ヘッドホン/スピーカー
再生機器だけでなく、音を出力するヘッドホンやスピーカーも、ハイレゾ対応である必要があります。対応機器でない場合、せっかくの高解像度の音も充分に再生できません。
4. ハイレゾと他の音楽フォーマットとの比較
ハイレゾは、従来のCDやMP3と比較して圧倒的に高音質です。以下のように、サンプリング周波数やビット深度の違いで、どのように音が異なるか理解できます。
フォーマット | サンプリング周波数 | ビット深度 | 主な特徴 |
---|---|---|---|
MP3 | 44.1kHz | 16bit | 圧縮された音源、音質は劣化する |
CD | 44.1kHz | 16bit | 標準的な音質 |
ハイレゾ | 96kHz, 192kHz | 24bit, 32bit | 圧倒的な解像度と音の再現力 |
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