独立な試行と確率の意味、具体例、例題について



1. 独立な試行と確率
独立な試行とは、一つの試行が他の試行の結果に影響を与えない場合のことを指します。例えば、コインを2回投げるとき、一回目の結果(表か裏)が二回目の結果に何の影響も与えないので、それらは独立な試行です。
1.1. 独立な試行の同時確率
独立な試行とは、試行の結果が互いに影響を与えない複数の試行を指します。
事象 \(A\) と事象 \(B\) が独立であるとは、次の式が成り立つ場合です。
\[ P(A \cap B) = P(A) \times P(B) \]
ここで、\(P(A)\) は事象 \(A\) が起こる確率、\(P(B)\) は事象 \(B\) が起こる確率、そして \(P(A \cap B)\) は事象 \(A\) と \(B\) が同時に起こる確率です。


2. 独立な試行の例
2.1. コインの投げ
コインを2回投げたとき、一回目の結果が「表」であろうと「裏」であろうと、二回目の結果には全く影響を与えません。例えば、一回目に表が出る確率は \(P(\text{表}) = \frac{1}{2}\)、二回目に裏が出る確率は \(P(\text{裏}) = \frac{1}{2}\) です。このとき、一回目が表で二回目が裏になる確率は次のように計算できます。
\[ P(\text{表} \cap \text{裏}) = P(\text{表}) \times P(\text{裏}) = \frac{1}{2} \times \frac{1}{2} = \frac{1}{4} \]
2.2. サイコロの振り
サイコロを2回振る場合、一回目の結果が「3」であったとしても、二回目の結果には影響を与えません。従って、サイコロを振ることも独立な試行とみなすことができます。一回目に「3」が出る確率は \( P(3)=\frac{1}{6}\)、二回目に「5」が出る確率も \( P(5)=\frac{1}{6}\) です。よって、一回目に「3」が出て、二回目に「5」が出る確率Pは次のように計算されます。
\[ P= P(3) \times P(5) = \frac{1}{6} \times \frac{1}{6} = \frac{1}{36} \]
3. 例題
サイコロを振ることは独立な試行なので、それぞれの確率を独立に計算します。
- 奇数が出る確率は \( \frac{3}{6} = \frac{1}{2} \)。
- 偶数が出る確率も \( \frac{3}{6} = \frac{1}{2} \)。
よって、一回目に奇数、二回目に偶数が出る確率は次のようになります。
\[ P(\text{奇数} \cap \text{偶数}) = P(\text{奇数}) \times P(\text{偶数}) = \frac{1}{2} \times \frac{1}{2} = \frac{1}{4} \]


