Pythonのint型とfloat型の基本的な演算・例題について



1. int型とfloat型について
Python では、int
型と float
型の両方を使用して数値を扱います。それぞれの型の特徴と使い方を見ていきましょう。
2. int 型
int
型は、整数を表現するためのデータ型です。整数は、負の値や 0、正の値を含む範囲で任意の大きさの数を表現できます。Python 2 では、int
型と long
型が別々に存在していましたが、Python 3 では int
型のみが存在し、非常に大きな整数も扱えるようになっています。
x = 10 # 10
y = -20 # -20
z = 0 # 0
big_num = 1234567890123456789012345678901234567890 # 任意の大きさの整数
3. float 型
float
型は、小数を表現するためのデータ型で、浮動小数点数を使って数値を扱います。浮動小数点数は、整数よりも小数点以下の値を表現するために使用されます。
x = 10.1 # 10.1
y = -20.0 # -20.0


4. 演算
Python では、int
型と float
型に対して様々な算術演算が可能です。次の表は、代表的な演算子をまとめたものです。
演算 | 演算子 |
---|---|
加算 | + |
減算 | - |
商 (小数) | / |
商 (整数) | // |
余り | % |
乗算 | * |
冪乗 | ** |
4.1. int 型の演算
wa = 12 + 46 # 和
sa = 16 - 798 # 差
seki = 16 * 16 # 積
shou = 55 / 5 # 商 (小数)
shou_int = 55 // 5 # 商 (整数)
amari = 84 % 5 # 余り
bekijou = 5 ** 5 # 冪乗
print(wa, sa, seki, shou, shou_int, amari, bekijou)
# 出力: 58 -782 256 11.0 11 4 3125
4.2. float 型の演算
wa = 12 + 46 # 和
sa = 16 - 798.5 # 差
seki = 16 * 16.6 # 積
shou = 55.5 / 5 # 商 (小数)
amari = 84.3 % 5 # 余り
bekijou = 5 ** 0.5 # 冪乗
print(wa, sa, seki, shou, amari, bekijou)
# 出力: 58 -782.5 265.6 11.1 4.299999999999997 2.23606797749979
float
型の計算では、小数点以下の桁数が多くなることがあります。これは、コンピュータ内部での数値表現が 2 進数を基にしているためです。10 進数で有限小数となる数が、2 進数では循環小数になる場合があり、その結果として計算誤差が発生します。
5. 型の確認
Python では、type()
関数を使って変数の型を確認することができます。例えば、次のように巡回数を利用して整数 (int
) と浮動小数点数 (float
) の型を確認することができます。
junkai = 142857
junkai_shou = 0.142857
print(type(junkai)) # <class 'int'>
print(type(junkai_shou)) # <class 'float'>
このコードでは、junkai
は整数であるため int
型、junkai_shou
は小数であるため float
型であることが確認できます。

5.1. int 型と float 型、str 型の違い
数値データ型には、int
型と float
型の他に文字列型 (str
) があります。それぞれの例を以下に示します。
1234 # int (整数)
123.5 # float (浮動小数点数)
123.0 # float (浮動小数点数)
"123" # str (文字列)
上記の例では、1234
は整数、123.5
と 123.0
は小数、そして "123"
は文字列であることがわかります。それぞれの型を使い分けることで、プログラムに応じた適切なデータ操作が可能となります。
このように、int
型と float
型は、数値データを扱うために非常に便利であり、演算や型の確認など様々な操作を簡単に行うことができます。
6. 例題
6.1. 例題 1: int 型の基礎
- \( 25 \times 4 \)
- \( 100 \div 5 \) (整数除算を使わない)
- \( 10 \div 3 \) の余りを計算する。
# 解答例
x = 25 * 4
y = 100 / 5
z = 10 % 3
print("25 × 4 =", x)
print("100 ÷ 5 =", y)
print("10 ÷ 3 の余り =", z)
6.2. 例題 2: float 型の基礎
- \( 3.14 \times 2 \)
- \( 5.75 \div 1.5 \)
- \( 2.5 + 3.75 \)
# 解答例
a = 3.14 * 2
b = 5.75 / 1.5
c = 2.5 + 3.75
print("3.14 × 2 =", a)
print("5.75 ÷ 1.5 =", b)
print("2.5 + 3.75 =", c)
6.3. 例題 3: int 型と float 型の組み合わせ
- \( 10 + 3.5 \)
- \( 20 \div 4.2 \)
- \( 7 \times 2.1 \)
# 解答例
p = 10 + 3.5
q = 20 / 4.2
r = 7 * 2.1
print("10 + 3.5 =", p)
print("20 ÷ 4.2 =", q)
print("7 × 2.1 =", r)
6.4. 例題 4: 型変換
- 整数
10
を浮動小数点数に変換する。 - 浮動小数点数
5.99
を整数に変換する。
# 解答例
int_value = 10
float_value = 5.99
# 型変換
converted_float = float(int_value)
converted_int = int(float_value)
print("10 を浮動小数点数に変換すると:", converted_float)
print("5.99 を整数に変換すると:", converted_int)
check
Pythonの基本から応用まで、幅広くカバーする記事を公開中です。学習のポイントや実践的なコード例を通じて、Pythonの魅力と実用性を深く理解することができます。ぜひ、こちらの記事で気になる記事を見つけてください!