IP(Internet Protocol)とは?ゆるーくわかりやすく解説
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1. IP(インターネットプロトコル)とは?
英語から意味を考えてみると、Internetはそのままインターネットのことですね。一方で、プロトコルは通信手段のことです。
つまり、インターネット上の通信手段のことを意味します。簡単に言うと、コンピュータ同士がインターネットを通じて情報を送受信する際に、「どうやってデータを送り、どこに送るか」を決めるための共通のルールがIPです。
1.1. どうしてIPが必要なの?
インターネットには、無数のコンピュータやスマートフォン、サーバーが接続されています。それぞれの機器が「住所」を持っていて、これがIPアドレスと呼ばれます。IPアドレスは郵便物の宛先のようなもので、これがないと情報(データ)がどのコンピュータに送られるべきか分かりません。
IPはこのIPアドレスを使って、データが迷わず正しい場所に届けられるようにします。
2. IPの役割
2.1. データの分割
データはそのままの形では大きすぎると、一度に送ることができない場合があります。そこで、データは「パケット」と呼ばれる小さな単位に分割されます。この分割によって、データはネットワーク上をスムーズに運ばれ、途中での遅延やエラーのリスクが減ります。このデータの分割を行う操作のことを「フラグメンテーション」と呼びます。また、ネットワーク上で一度に送信できるデータの最大サイズには制限があります。この最大のデータ転送量のことを「MTU(Maximum Transmission Unit)」といいます。


2.2. 送り先の決定
パケットには、送り主のIPアドレスと受け取り先のIPアドレスが記載されています。つまり、この情報を元に、パケットがどこから来て、どこに行くのかが分かるようになっています。インターネット上で多くのネットワーク機器やサーバーがつながっている中で、パケットが目的地にたどり着くためには、複数のルート(経路)があります。どのルートを通るかを決める作業のことを「経路制御」といいます。経路制御をするためには、各ネットワーク機器が持つ「経路制御表」と呼ばれるリストが使われます。この表には、どのルートを通るべきかの情報がまとめられています。ただし、IP自体がこの経路制御表を作成するわけではありません。
2.3. データの再構成
受け取ったパケットは、分割されたままでは意味のあるデータとして使えないため、元のデータに戻す必要があります。このとき、パケットはバラバラの順番で届くこともあるので、それらを正しい順番に並べて、再び一つのまとまったデータにする作業が行われます。この処理のことを「再構築処理」といいます。


3. まとめ
IPは、インターネットやネットワーク上でデータをやり取りするための「道しるべ」のような役割を果たします。IPアドレスを使って、データがどこに送られるかを管理し、無事に届ける仕組みを提供する大切なルールです。