IPsec(Internet Protocol Security)とは?ゆるーくわかりやすく解説


はるか
IPsecは通信のセキュリティ技術、知ってる?

ふゅか
もちろん!データを暗号化したり、改ざんを防いだりする仕組みよね!もっと詳しく教えて?
目次
1. IPsecの3つの要点
IPsecとは・・・
- データを暗号化したり、改ざんされていないか確認したりする複数のプロトコル
- 主に、AH、ESP、IKEの3つのプロトコルが利用される。
- Internet Protocol Securityの略
2. IPsecとは
IPsec(Internet Protocol Security)は、「インターネットプロトコルセキュリティ」の略で、インターネットを介してデータをやり取りする際に、セキュリティを強化するための通信技術です。簡単に言うと、データを暗号化したり、改ざんされていないか確認したりする仕組みを提供します。
3. IPsecの目的
IPsecには次のような目的があります。
3.1. データの機密性の確保
通信中のデータを暗号化して、第三者に内容を見られないようにします。
たとえば、銀行のオンラインサービスで行う取引や、企業間の機密情報のやり取りなどに使われます。
3.2. データの改ざん防止
通信中にデータが変更されていないことを確認します。
これにより、「送り手が送ったデータがそのまま届いている」ことを保証します。
3.3. 通信相手の認証
通信を行う相手が正しい人物やシステムであることを確認します。
悪意ある第三者によるなりすましを防ぎます。
4. IPsecの仕組み
IPsecは主に2つの技術を組み合わせてセキュリティを実現します。
4.1. 暗号化
通信中のデータを特定の方法で暗号化し、第三者が解読できないようにします。
- 例: 鍵と錠のように、送信者が鍵を使ってデータを「ロック」し、受信者だけがその鍵で「アンロック」できます。
4.2. 認証
通信相手が信頼できることを確認し、データが改ざんされていないかチェックします。
- 例: デジタル署名やハッシュ値を用いることで、データが途中で変更されていないことを保証します。
5. IPsecの構成要素
IPsecを動作させるためには、いくつかのプロトコルが使われます。

はるか
IPsecは主に3つのプロトコルで動く。AH、ESP、IKE。

ふゅか
AHは改ざん防止と送信元の確認で、ESPは暗号化もできるやつね!
5.1. AH(Authentication Header)
- データの改ざん防止や送信元の確認を行います。
- ただし、データそのものを暗号化する機能はありません。
5.2. ESP(Encapsulating Security Payload)
- データの暗号化と改ざん防止を同時に実現します。
- 機密性を確保するために多くの場面で使用されます。
5.3. IKE(Internet Key Exchange)
- 通信を保護するための「鍵」を安全にやり取りする仕組みを提供します。
6. IPsecが使われる場面
IPsecは、主に以下のようなシーンで使われます。
6.1. VPN(仮想プライベートネットワーク)
遠隔地にいる社員が会社のネットワークに安全に接続する際に使用。
例: 在宅勤務中の従業員が社内のシステムにアクセスする場合。
6.2. 企業間通信
企業間や拠点間で安全にデータをやり取りする際に利用されます。
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