更新:2025/02/28
LaTeX・katex・mathjaxにおける大型演算子一覧と使い方


はるか
大型演算子、知ってる?

ふゅか
うん!Σ(シグマ)や∫(積分記号)みたいに、数式で大きく表示されるやつよね!
LaTeXは数式を美しく表現できる強力なツールですが、その中でも「大型演算子」は特に重要な役割を果たします。ここでは、大型演算子の一覧とその使い方をわかりやすく解説します。
目次
1. 大型演算子とは?
大型演算子とは、数式の中で特に大きく表示される演算子のことを指します。例えば、積分記号(∫)や総和記号(∑)などがこれに該当します。LaTeXではこれらの演算子を簡単に記述することができます。

ふゅか
ところで、他にどんな大型演算子があるの?

はるか
Σ以外に、Π(積)、∫(積分)、∪(和集合)とか。
2. 主要な大型演算子一覧
LaTeXでよく使われる大型演算子を以下に示します。
記号 | コマンド | 説明 |
---|---|---|
\(\sum\) | \sum |
総和(シグマ) |
\(\prod\) | \prod |
積(パイ) |
\(\int\) | \int |
定積分 |
\(\oint\) | \oint |
周回積分 |
\(\bigcup\) | \bigcup |
和集合(大きなカップ) |
\(\bigcap\) | \bigcap |
共通集合(大きなキャップ) |
\(\bigvee\) | \bigvee |
論理和(大きなV) |
\(\bigwedge\) | \bigwedge |
論理積(大きなΛ) |
\(\bigsqcup\) | \bigsqcup |
|
\(\coprod\) | \coprod |
余積 |
3. 大型演算子の使い方
大型演算子は単独で使用することもできますが、上下に添え字をつけることでより意味のある記述ができます。
3.1. 総和(Σ)
\sum_{n=1}^{10} n^2
表示結果: \[ \sum_{n=1}^{10} n^2 \]
3.2. 積(Π)
\prod_{k=1}^{n} k!
表示結果: \[ \prod_{k=1}^{n} k! \]
3.3. 積分(∫)
\int_{0}^{1} x^2 dx
表示結果: \[ \int_{0}^{1} x^2 dx \]
3.4. 和集合(∪)
\bigcup_{i=1}^{n} A_i
表示結果: \[ \bigcup_{i=1}^{n} A_i \]
4. ディスプレイスタイルとテキストスタイル
LaTeXでは、大型演算子の表示形式が「ディスプレイスタイル」と「テキストスタイル」で異なります。
- ディスプレイスタイル(
\displaystyle
): (\[ ... \]
)で使用すると、大型演算子が大きく表示される。 - テキストスタイル(
\textstyle
): イ($ ... $
)で使用すると、演算子が小さく表示される。
例:
\sum\limits_{n=1}^{10} n^2
\limits
を指定すると、大型演算子の上と下に添え字がつき、\nolimits
を指定すると添え字が右側に配置されます。
4.1. ディスプレイスタイル
$$\sum_{n=1}^{10} n^2$$
4.2. テキストスタイル
\limits
を使わなかった場合
$\sum_{n=1}^{10} n^2$
\limits
を使った場合
$\sum\limits_{n=1}^{10} n^2$
5. まとめ
LaTeXでは、大型演算子を簡単に記述することができ、添え字を付けることでより詳細な数学表現が可能になります。ディスプレイスタイルとテキストスタイルを適切に使い分けることで、見やすい数式を作成しましょう。
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