更新:2024/11/09

【論理回路】AND回路とNAND回路・NOR回路による構成について

はるか
はるか
AND回路はすべての入力が1でないと出力が1にならない。
ふゅか
ふゅか
入力のどれかが0だと出力も0になるの。だから、全ての条件が揃わないと結果が出ないみたいな感じね!

1. AND回路とは

AND回路(論理積)は、論理演算の一つで、2つ以上の入力がすべて真(1)である場合にのみ出力が真(1)になるゲートです。入力のいずれかが偽(0)であれば、出力は偽(0)になります。

1.1. 真理値表

ANDゲートの2入力の場合の真理値表は以下の通りです。

入力A 入力B 出力 (A AND B)
0 0 0
0 1 0
1 0 0
1 1 1

1.2. 論理関数の表記

AND回路の入力を \( A \) と \( B \) とした場合、その出力 \( Y \) は次のように表されます。

\[ Y = A \cdot B \]

ふゅか
ふゅか
論理関数の表記は「Y = A・B」みたいに書く!

1.3. MIL記号

ANDゲートは、MIL記号で次のように表されます。

1.4. 動作の説明

  • 入力Aと入力Bが共に1(真)の場合: 出力は1になります。
  • 入力Aまたは入力Bのどちらか、または両方が0(偽)の場合: 出力は0になります。

2. NAND回路でAND回路を表す

ふゅか
ふゅか
そして、AND回路をNAND回路で表す方法もあるのよね!これ、ちょっとトリッキーだけど面白い!
はるか
はるか
そうだね。NANDだけで表現できる。

AND回路をNAND回路で表現する方法について、2つのNANDゲートを使った実装手順を説明します。まず、AND回路は以下の式で表されます。

$$Y=A\cdot B$$

しかし、このAND回路をNANDゲートだけで実現するためには、二重否定を利用します。

\[ Y = \overline{\overline{A \cdot B}} \]

この論理式を回路図にすると、以下のようになります。

このように、NANDゲートを2つ使うことでAND回路を表現することが可能です。NANDゲートはどんな論理回路も実現できるゲートであるため、完全系と呼ばれます。

3. NOR回路でAND回路を表す

ANDゲートの基本的な論理式は以下の通りです。

$$Y = A \cdot B$$

この論理式をNORゲートだけで表現する方法を見ていきましょう。NORゲートは「否定論理和」を実現するゲートであり、出力が1となるのは、すべての入力が0のときだけです。まずは、ANDゲートの論理式を2重否定を使って書き換えます。

$$Y = (\overline{\overline{A}}) \cdot (\overline{\overline{B}})$$

ここで、$A=A+A$、$B=B+B$より、

$$Y=(\overline{ \overline{A+A }})\cdot (\overline {  \overline {B+B}})$$

したがって、

$$Y = \overline{(\overline{A + A}) + (\overline{B + B})}$$

この論式式を図にすると、以下のようになります。

PR