更新:2024/11/29
【論理回路】論理式の簡単化とは?意味と手法について


はるか
論理式の簡単化、やったことある?

ふゅか
あるよ!複雑な論理式を簡単にするのって、結構気持ちいいよね!
目次
1. 論理式の簡単化
論理式の簡単化とは、複雑な論理式をよりシンプルな形にする作業のことです。これは、論理回路の設計やプログラムの効率化において重要なステップです。簡単化することで、使用する回路の部品を減らしたり、コードの可読性を向上させたりすることができます。
1.1. 簡単化の目的
論理式を簡単化する理由は以下の通りです。
- 効率化:回路設計で必要な部品(ゲートや配線)を削減する。
- 理解しやすさ:式を短くし、論理を直感的に理解しやすくする。
- コスト削減:回路の部品数を減らし、製造コストを抑える。
2. 簡単化の方法
論理式を簡単化するにはいくつかの手法があります。以下に代表的な方法を紹介します。
2.1. ブール代数を利用した手法
ブール代数で紹介した論理演算における基本的な法則を用いて簡単化する方法です。以下はよく使われる法則です。
2.1.1. 結合法則
\[ A + (B + C) = (A + B) + C \quad , \quad A \cdot (B \cdot C) = (A \cdot B) \cdot C \]
2.1.2. 分配法則
\[ A \cdot (B + C) = A \cdot B + A \cdot C \]
2.1.3. ド・モルガンの法則
\[ \overline{A \cdot B} = \overline{A} + \overline{B} \quad , \quad \overline{A + B} = \overline{A} \cdot \overline{B} \]
2.1.4. 単位元の法則
\[ A + 0 = A \quad , \quad A \cdot 1 = A \]
2.1.5. 同一性の法則
\[ A + A = A \quad , \quad A \cdot A = A \]
2.1.6. 相補性の法則
\[ A + \overline{A} = 1 \quad , \quad A \cdot \overline{A} = 0 \]

はるか
ブール代数の法則で簡単化ができる。
2.2. カルノー図(Karnaugh Map)
カルノー図は、論理式を視覚的に簡単化する手法です。以下の手順で行います。
- 真理値表を作成する。
- カルノー図に値をプロットする。
- 「1」の集まりをできるだけ大きなブロック(矩形)にまとめる。
- 各ブロックから簡単化した論理式を導出する。

はるか
視覚的に整理するならカルノー図。

ふゅか
それ!真理値表を使って「1」のブロックをまとめるんだよね。
2.3. クワイン・マクラスキー法
クワイン・マクラスキー法はカルノー図では向いていないコンピュータにおける処理が得意で、以下の手順で行います。
- step1 主加法標準展開を行う。
- step2 圧縮を行う。
- step3 主項図を用いて最簡形を求める。

はるか
コンピュータ処理ならクワイン・マクラスキー法が強い。

ふゅか
主加法標準展開から始めて、圧縮していくのよね!
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