更新:2024/09/13

ロジット関数の定義・性質・オッズとの関係について

はるか
はるか
ロジット関数って、確率を実数に変換するための関数だよね。
ふゅか
ふゅか
そうそう!\( p \) を \( \log \left( \frac{p}{1 – p} \right) \) に変換して、0から1の範囲を全実数に広げるんだよ!
はるか
はるか
…具体的には、どういう場面で使うの?
ふゅか
ふゅか
例えば、ロジスティック回帰とか、統計モデルで使うよ!確率の影響を分析するときに便利なの。

1. ロジット関数とは

ロジット関数は、確率値 \( p \)(0から1の間の値)を実数全体にマッピングする関数で、以下の式で定義されます。

\[ \operatorname{logit}(p) = \log\left( \frac{p}{1 – p} \right) = \log(p) – \log(1 – p) \]

ここで、\(\log\) は自然対数(底が \( e \) の対数)を表します。

ロジット関数のグラフを書くと次のようになります。

2. ロジット関数の性質

ふゅか
ふゅか
次に進んで、ロジスティック関数との関係を見てみようか!
はるか
はるか
ロジスティック関数がロジット関数の逆関数になる。

2.1. ロジスティック関数との関係

ロジット関数は、ロジスティック関数(またはシグモイド関数)の逆関数です。

逆関数を求めると、次のようになります。

\[ \log\left(\frac{p}{1 – p}\right) =\alpha \]

\[ \frac{p}{1 – p} = e^{\alpha } \]

ここから、\( p \)を解いていきます。まずは両辺を整理して、

\[ p = (1 – p)e^{\alpha } \]

\[ p(1 + e^z) = e^{\alpha } \]

\[ p = \frac{e^{\alpha }}{1 + e^{\alpha }} \]

最終的に、分子分母を$e^z$で割ると、\( p \)は次のように表せます。

\[ p = \frac{1}{1 + e^{-{\alpha }}} \]

この関数は、実数値 \( \alpha \) を確率値 \( (0, 1) \) の範囲に変換します。

2.2. オッズとの関係

確率 \( p \) に対するオッズは、以下の式で計算されます。

\[ \text{オッズ} = \frac{p}{1 – p} \]

したがって、オッズの自然対数を取ったものがロジットです。

\[ \operatorname{logit}(p) = \log(\text{オッズ}) \]

2.3. 統計学での応用:ロジットモデル

ロジット関数は統計学で広く使用され、特にロジスティック回帰で重要な役割を果たします。最も基本的なロジットモデルは次のように表されます。

\[ \operatorname{logit}(p_i) = a + b x_i \]

  • \( p_i \):事象が起こる確率
  • \( x_i \):説明変数(独立変数)
  • \( a, b \):モデルのパラメータ

このモデルでは、説明変数 \( x_i \) が確率 \( p_i \) に与える影響を解析します。

2.4. なぜロジット関数を使うのか

ロジット関数を用いることで、確率値を無限の範囲を持つ実数に変換でき、線形モデルでの解析が容易になります。

はるか
はるか
結局、ロジット関数を使う理由って?
ふゅか
ふゅか
それは、確率を線形モデルで簡単に扱えるからだよ!グラフからわかるように確率を無限の範囲に変換できるから、線形解析がしやすくなるんだ♪
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