NAT(Network Address Translation)とは?ゆるーくわかりやすく解説



1. NATの要点
NATとは・・・
- IPアドレスを変換する技術
- 外部ネットワークと内部ネットワークのIPアドレスを変換
- Network Address Translationの略
2. NAT
NAT (Network Address Translation) は、ネットワークで使われる技術のひとつで、内部ネットワーク(プライベートネットワーク)のIPアドレスを外部ネットワーク(インターネット)に公開する際に別のIPアドレスに変換する仕組みです。これにより、インターネットに接続されたデバイスが限られたグローバルIPアドレスを共有できるようになります。
2.1. NATの例
NATは主にルーターなどによって実現されます。家庭用ルーターを例にすると、以下のような流れで動作します。
- プライベートIPアドレスを持つデバイス
- ルーターでアドレス変換
- 外部からの応答を元に戻す
2.1.1. プライベートIPアドレスを持つデバイス
自宅のパソコンやスマートフォンは通常、「192.168.0.1」のようなプライベートIPアドレスを持っています。このIPアドレスはDHCPなどによって、動的に割り当てられています。そして、これらは外部ネットワークからは直接アクセスできません。
2.1.2. ルーターでアドレス変換
デバイスがインターネット上のウェブサイトやサービスにアクセスするとき、ルーターがそのデバイスのプライベートIPアドレスを、インターネットで使えるグローバルIPアドレスに変換します。
2.1.3. 外部からの応答を元に戻す
外部ネットワーク(インターネット)からデータが返ってきたとき、ルーターはそのデータを元のプライベートIPアドレスに変換して、正しいデバイスに届けます。
2.2. 英語から推測すると
NAT (Network Address Translation) を英語から推測すると、その名前自体が動作の概要を説明しています。
- Network (ネットワーク)
コンピュータやデバイスが接続されたネットワークを指します。 - Address (アドレス)
ネットワーク上でデバイスを識別するためのアドレス、通常はIPアドレスを意味します。 - Translation (変換)
「翻訳」や「変換」を意味し、何かを別の形に置き換える操作を指します。
これを組み合わせると、「ネットワーク内のアドレスを変換する」仕組みと推測できます。実際、NATは内部ネットワークのプライベートIPアドレスをグローバルなパブリックIPアドレスに変換する技術です。
3. NATの種類
NATにはいくつかのタイプがあります。それぞれの特徴を見てみましょう。
3.1. スタティックNAT (Static NAT)
特定のプライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスを1対1で対応付けます。
例:
- 内部IPアドレス: 192.168.0.10
- 外部IPアドレス: 203.0.113.10
スタティックNATは、特定のサーバーをインターネットからアクセス可能にする場合などに使用されます。
3.2. ダイナミックNAT (Dynamic NAT)
内部IPアドレスを外部IPアドレスの中から動的に割り当てます。使用できる外部IPアドレスが限られている場合に利用されます。