更新:2024/09/18

オッズの基本的な性質と具体例について

はるか
はるか
オッズの説明から始めるよ。オッズって、ある出来事が起こる確率と起こらない確率の比率のこと。
ふゅか
ふゅか
オッズって聞くと難しそうに思うかもしれないけど、実際は確率と起こらない確率のバランスを見ているだけなのよ!

1. オッズとは

確率におけるオッズとは、ある出来事が起こる確率と起こらない確率の比率を表す方法です。ある出来事が起こる確率を \( p \) とした場合、オッズは次のように計算されます。

\[ \text{オッズ} = \frac{p}{1 – p} \]

この数式の意味は、「出来事が起こる確率 \( p \)」に対して「出来事が起こらない確率 \( 1 – p \)」との比率を示しています。

例えば、ある出来事が起こる確率が 0.25(25%)であれば、オッズは以下のようになります: \[ \text{オッズ} = \frac{0.25}{1 – 0.25} = \frac{0.25}{0.75} = \frac{1}{3} \]

このオッズは「1対3」と読むことができ、これは「その出来事が起こる1回につき、起こらないことが3回ある」という意味です。

2. オッズの性質

2.1. オッズのマクローリン展開

オッズ \( O \) のマクローリン展開は次のようになります。

\[ O = p + p^2 + p^3 + p^4 + \cdots \]

オッズのマクローリン展開を考えるために、オッズ \( O \) の式をまず確認します。オッズ \( O \) は確率 \( p \) を用いて次のように定義されます。

\[ O = \frac{p}{1 – p} \]

\( p \) が十分小さいと仮定し、オッズ \( O \) を \( p \) のマクローリン展開として表すことを考えます。まず、オッズを少し変形します。

\[ O = \frac{p}{1 – p} = p \cdot \frac{1}{1 – p} \]

ここで、\(\frac{1}{1 – p}\) のマクローリン展開を用います。この関数のマクローリン展開は以下の通りです。

\[ \frac{1}{1 – p} = 1 + p + p^2 + p^3 + \cdots = \sum_{n=0}^{\infty} p^n \]

この展開をオッズの式に代入すると、

\[ O = p \left( 1 + p + p^2 + p^3 + \cdots \right) \]

これを展開すると、

\[ O = p + p^2 + p^3 + p^4 + \cdots = \sum_{n=1}^{\infty} p^n \]

つまり、オッズ \( O \) のマクローリン展開は次のようになります。

\[ O = p + p^2 + p^3 + p^4 + \cdots \]

この結果から、確率 \( p \) が十分小さいとき、オッズ \( O \) はほぼ確率 \( p \) に等しくなることがわかります。これは、展開の高次の項 \( p^2, p^3, \ldots \) が \( p \) が小さいほど無視できるようになるためです。

はるか
はるか
オッズ \( O \) のマクローリン展開から確率 \( p \) が小さいとき、オッズはほぼ確率 \( p \) に等しくなることがわかる。

2.2. オッズと確率の関係

確率 \( p \) が十分に小さい場合、次の近似が成り立ちます。

\[ O \approx p \]

例えば、ある出来事が起こる確率が \( p = 0.01 \)(1%)の場合、オッズは次のようになります。

\[ O = \frac{0.01}{1 – 0.01} = \frac{0.01}{0.99} \approx 0.0101 \]

オッズはほぼ確率pと同じになります。この近似が成り立つのは、確率が小さいと \( 1 – p \) が 1 に非常に近くなるためです。

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