更新:2025/02/12

点推定の意味と性質について

はるか
はるか
点推定、知ってる?
ふゅか
ふゅか
うん!母集団の未知のパラメータを、一つの値で推定する方法ね。例えば、ある集団の平均を知りたいとき、標本データを使って推定するのが点推定よ!

1. 点推定とは

統計学において 点推定(Point Estimation) とは、母集団の未知のパラメータを一つの値で推定する方法である。例えば、ある集団の平均値や分散を知りたいときに、標本データを用いてその推定値を求めるのが点推定の基本的な考え方である。

点推定は、確率変数 \(X_1, X_2, \dots, X_n\) という標本データから、母数 \( \theta\) (母平均や母分散)に関する推定量 \(\hat{\theta}\) を計算することを指す。

2. 推定量の性質

点推定の評価基準として、主に以下の性質が重要となる。

2.1. 不偏性(Unbiasedness)

推定量 \(\hat{\theta}\) の期待値が真の母数 \( heta\) に一致するとき、不偏推定量と呼ぶ。

\[ E[\hat{\theta}] = \theta \]

例えば、母平均 \(\mu\) の不偏推定量として標本平均

\[ \hat{\mu} = \frac{1}{n} \sum_{i=1}^{n} X_i \]

がある。

2.2.  一致性(Consistency)

推定量 \(\hat{\theta}\) が標本サイズ \(n\) を増やすと真の母数 \( \theta\) に収束するなら、一致推定量と呼ぶ。

すなわち、

\[ \hat{\theta} \xrightarrow{P} \theta \]

が成り立つ。

3.  点推定の方法

3.1. 最尤推定法(Maximum Likelihood Estimation: MLE)

最尤推定法は、与えられた標本データに対して、母数 \( \theta\) を最も尤もらしくする値を求める方法である。

尤度関数

\[ L(\theta) = P(X_1, X_2, \dots, X_n | \theta) \]

と定義し、これを最大化する \( \theta\) を求める。

最尤推定量は

\[ \hat{\theta}_{MLE} = \arg\max_{\theta} L(\theta) \]

により求められる。

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