更新:2025/02/25

「母平均」と「母分散」の意味と違いについて

はるか
はるか
母平均と母分散って知ってる?
ふゅか
ふゅか
もちろん!母平均は、母集団のデータの平均値よね。で、母分散はデータのばらつきを示す指標よ!

1. 母平均と母分散について

統計学において、「母平均」と「母分散」は、ある集団(母集団)の特徴を表す基本的な指標です。ここでは、それぞれの意味や計算方法について詳しく説明します。

2. 母平均(Population Mean)

母平均とは、母集団に含まれるすべてのデータの平均値のことを指します。

2.1. 計算式

母集団のサイズを \( N \)、各データを \( x_1, x_2, \dots, x_N \) とすると、母平均 \( \mu \) は次の式で求められます。

\[ \mu = \frac{1}{N} \sum_{i=1}^{N} x_i \]

つまり、すべてのデータの総和を、データの個数で割った値が母平均になります。

3. 母分散(Population Variance)

母分散とは、母集団に含まれるデータが、母平均からどの程度ばらついているかを示す指標です。

3.1. 計算式

母分散 \( \sigma^2 \) は次の式で求められます。

\[ \sigma^2 = \frac{1}{N} \sum_{i=1}^{N} (x_i - \mu)^2 \]

この式の意味は以下の通りです。

  1. 各データ \( x_i \) から母平均 \( \mu \) を引いて、データの偏差(ずれ)を求める。
  2. その偏差を2乗して合計することで、ばらつきの大きさを測る。
  3. その合計を データの個数 \( N \) で割る ことで、データ全体のばらつきを平均的に示す。

4. 母集団と標本の違い

実際のデータ分析では、母集団全体のデータを取得することが難しい場合が多いため、一部のデータ(標本)を用いて分析を行うことが一般的です。そのため、母平均や母分散を標本平均標本分散で推定する場合があります。

標本分散は、母分散とは計算式が異なり、分母を \( N-1 \) にするのが一般的です(不偏分散)。

\[ s^2 = \frac{1}{n-1} \sum_{i=1}^{n} (x_i - \bar{x})^2 \]

はるか
はるか
現実では、母集団全体のデータを集めるのは難しい。だから標本を使う。

5. 母平均と母分散のまとめ

指標 記号 計算式
母平均 \( \mu \) \( \mu = \frac{1}{N} \sum x_i \)
母分散 \( \sigma^2 \) \( \sigma^2 = \frac{1}{N} \sum (x_i - \mu)^2 \)

母平均は「データの代表的な値」、母分散は「データのばらつきの大きさ」を示す指標です。

PR