ROE(Return on Equity)とは?ゆるーくわかりやすく解説
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1. ROEの要点
ROEとは
- 出資からどれだけの利益を生み出しているかを示す指標
- Return on Equityの略
2. ROEとは?
ROE(Return on Equity)は、企業が株主から調達した資本をどれだけ効率的に使って利益を上げているかを示す指標です。日本語では「自己資本利益率」と呼ばれ、株主の投資に対するリターンを測るために使われます。経営の効率性を評価するための指標として、企業分析や投資の際に非常に重要な要素とされています。
2.1. ROEの計算式
$$\text{ROE} = \frac{\text{当期純利益}}{\text{自己資本}} \times 100$$
- 当期純利益:企業が一定期間に得た純粋な利益。
- 自己資本:株主が出資した資本や企業が蓄えた返済不要の資金のこと。
たとえば、ある企業が当期純利益として1,000万円を計上し、自己資本が1億円の場合、ROEは次のように計算されます。
$$\text{ROE} = \frac{1,000万円}{1億円} \times 100 = 10\%$$
この場合、株主が出資した資本の10%を利益として生み出していることになります。
2.2. ROEが高いと何が良いのか?
ROEが高いということは、企業が効率的に資本を活用して利益を上げていることを意味します。
- 投資効率の高さを示す
株主から預かった資本を上手に使い、多くの利益を生み出していると評価されます。 - 株主価値の向上
ROEが高ければ、高配当や株価上昇につながる可能性があり、株主にとって魅力的な企業と言えます。 - 経営陣の手腕が反映される
経営陣が資本の使い方を工夫し、効率的な事業運営を行っていることが伺えます。
2.3. 英語から推測すると
英語から推測すると、**ROE(Return on Equity)**は以下のように意味を理解することができます。
- Return は「利益」や「収益」を意味します。ここでは企業が得た収益や純利益を指します。
- Equity は「株主資本」や「自己資本」を指します。これは、企業が株主から調達した資金やその蓄積です。
つまり、Return on Equity は、「自己資本に対してどれだけの利益を生み出しているか」を表す指標と言えます。
3. ROEが高ければ必ず良いわけではない
ROEは企業の収益性を測るうえで重要な指標ですが、以下の点に注意が必要です。
3.1. 自己資本が少ない場合
自己資本が少ないと、ROEは高く見えますが、借入金が多い可能性もあります。この場合、経営リスクが高い企業と考えられるため、慎重な分析が必要です。
3.2. 短期的な利益偏重のリスク
ROEを上げるために、一時的なコスト削減や資産売却を行う場合もあります。これが持続可能な利益成長に繋がるとは限りません。
3.3. 他の指標と組み合わせて分析
ROE単独では企業の全体像を判断できないため、ROA(総資産利益率)やPBR(株価純資産倍率)などと併用して評価するのが一般的です。