SOA(Service-Oriented Architecture)とは?ゆるーくわかりやすく解説



1. SOAの要点
SOAとは・・・
- サービスを中心にして設計したアーキテクチャのこと
- サービスはそれぞれ独立していることが特徴
- Service-Oriented Architectureの略
2. SOA(サービス指向アーキテクチャ)とは?
SOA(Service-Oriented Architecture)は、「サービス」を中心としたシステム設計のアーキテクチャです。企業や組織のITシステムを構築する際に、各機能を独立したサービスとして定義し、それらのサービスを組み合わせることで柔軟かつ効率的にシステム全体を構築する手法を指します。
2.1. 英語から推測すると
“Service-Oriented Architecture”(SOA)を英語から直訳して考えると、それぞれの単語の意味から全体像が推測できます。
- Service(サービス)
「サービス」とは、特定の機能や役割を提供するもの。たとえば、データの管理や処理、特定の業務を実行する機能などを指します。 - Oriented(指向)
「指向」は、特定の考え方や目標に基づいて設計されていることを意味します。この場合、「サービス」を中心に設計されているという考え方です。 - Architecture(アーキテクチャ)
「アーキテクチャ」は、全体の設計や構造を意味します。システムやソフトウェアの構築方法やその仕組みを表します。
直訳すると「サービス指向の構造」となり、これは「サービスを中心として構築された設計」を意味します。
3. SOAの基本概念
SOAの中心となる「サービス」とは、特定の機能やプロセスを独立して実行できるモジュールのことです。たとえば、以下のような例があります。
- 顧客情報管理サービス:顧客データを保存、検索、更新する機能。
- 在庫管理サービス:在庫の確認や更新を行う機能。
- 決済サービス:購入金額を処理する機能。


4. SOAの特徴
4.1. 再利用性
各サービスは独立しているため、一度作成したサービスは他のシステムでも再利用できます。たとえば、決済サービスをECサイトや予約管理システムなど、異なるシステムで使い回すことができます。
4.2. 柔軟性
SOAでは、新しいサービスを追加するだけでシステム全体の機能を拡張できます。また、古いサービスを更新しても他の部分に影響を与えない設計が可能です。
4.3. 標準化
SOAでは、サービス間のやり取りには標準的なプロトコル(例:SOAP、RESTなど)が利用されます。これにより、異なるプラットフォーム間でも容易に連携が可能です。
5. SOAの実例
5.1. ECサイト
ECサイトでは、顧客管理、商品管理、在庫管理、決済処理などが個別のサービスとして構成されていることが一般的です。SOAを利用することで、各サービスを独立して管理・運用でき、効率的なシステム運用が可能です。
5.2. 金融機関
銀行システムでは、口座管理、送金、ローン管理などが分散したサービスとして構成されています。これにより、顧客向けのオンラインバンキングや窓口サービスを統合的に提供できます。