SNMP(Simple Network Management Protocol)とは?ゆるーくわかりやすく解説

1. SNMPの要点
SNMPとは・・・
- ネットワーク上のデバイスを管理・監視するためのプロトコル
- Simple Network Management Protocolの略


2. SNMPとは?
SNMP(Simple Network Management Protocol)は、ネットワーク上のデバイス(ルーター、スイッチ、サーバー、プリンターなど)を管理し、監視するためのプロトコルです。このプロトコルを使うことで、ネットワーク機器のステータス情報やエラー状況を取得し、それを管理者が監視やトラブルシューティングに役立てることができます。
2.1. なぜSNMPが重要なのか?
インターネットや企業のネットワークが大きくなると、管理対象の機器も増えていきます。すべての機器を一つずつ確認していたのでは時間も手間もかかります。そこでSNMPを使えば、次のようなメリットがあります:
- 効率的な監視:複数のデバイスから情報を収集し、中央で管理できる。
- 迅速なトラブル検出:エラーや異常を即座に検知し、管理者に通知できる。
- 統一された管理方法:異なるベンダーのデバイス間でも同じ方法で監視できる。
2.2. 英語から推測すると
Simple Network Management Protocol”(略してSNMP)を直訳すると、「単純なネットワーク管理プロトコル」となります。この名前から推測できるように、ネットワークを管理するためのシンプルなプロトコルであることを指しています。
3. SNMPの仕組み
SNMPは主にマネージャーとエージェントに役割を分けられます。


3.1. ネージャー(Manager)
マネージャーは、SNMPを使ってネットワーク全体を監視・制御する側のことです。 マネージャーは、各機器に情報を求めたり、設定を変更したりする命令を送ります。収集したデータは、画面上で一覧表示したり、アラートとして通知されることもあります。
3.2. エージェント(Agent)
エージェントは、各ネットワーク機器に組み込まれている監視用のプログラムです。 エージェントは、自分自身(つまり機器)の状態を監視し、マネージャーからの要求に応じて、必要な情報(CPU使用率、メモリ使用量、通信状況など)を返します。
4. MIB(Management Information Base)とSNMP
MIB(Management Information Base)は、デバイスが提供する情報を定義したデータベースです。各デバイスがどのような情報を提供できるかを、マネージャーが理解できるようにします。
このデータベースがあることで、マネージャーは「どんな情報を、どの形式で、どのように取得できるのか」を理解できます。
たとえば、あるルーターのCPU使用率が「何%」であるかを知るには、その情報がMIBでどのように表されているかを知る必要があります。SNMPはこのMIBを参照しながら、機器との情報のやり取りを行います。
5. SNMPの活用例
SNMPは実際のネットワーク管理の現場で、次のような場面で活用されています:
- 企業ネットワークの一括管理:大規模オフィスやビル内にある複数のルーターやスイッチの状態を一元的に把握し、障害の発生を素早く検知。
- データセンターの監視:数百台以上のサーバーの温度、負荷状況、通信エラーなどをリアルタイムで監視し、サービスの安定運用に貢献。