ストアドプロシージャとは?ゆるーくわかりやすく解説

1. 要点
ストアドプロシージャとは・・・
- データベースで行う一連の処理を、あらかじめまとめて登録できる仕組み。
- 呼び出すだけで、複数の処理を一度に実行できる。
- 毎回同じSQL文を書く手間を省ける。
- 英語だと、Stored Procedure。



2. ストアドプロシージャとは?
データベースを使っていると、同じような操作を何度も繰り返すことがあります。たとえば、毎回決まったデータを検索したり、特定の条件でデータを更新したりする処理です。
そんなときに活躍するのが「ストアドプロシージャ(Stored Procedure)」という仕組みです。少し聞き慣れない言葉かもしれませんが、実はとても便利で、データベースの作業を効率化するうえで大きな役割を果たしてくれます。
この記事では、ストアドプロシージャがどんなものか、どんなメリットがあるのかを、できるだけ専門用語を使わずにわかりやすく紹介します。
2.1. ストアドプロシージャとは?~よく使う処理をひとまとめにできる機能~
ストアドプロシージャとは、データベースに対して行う一連の処理を、あらかじめ「手続き」としてまとめて登録しておける仕組みです。
たとえば、「特定のテーブルから今日のデータを取り出して、ある条件で並べ替える」といった複数の操作があった場合、それらをひとつずつ書く代わりに、すべてを1つのまとまりとして登録できます。そして必要なときにその手続きを呼び出すだけで、すぐに同じ処理が実行されます。
つまり、ストアドプロシージャを使うことで、「毎回同じ処理を書く手間」を省くことができるのです。
2.2. 通信の回数が減って、ネットワークの負担も軽くなる
ストアドプロシージャには、もうひとつ大きなメリットがあります。それは、「通信の回数を減らせること」です。
ふつう、パソコン(クライアント)からデータベースのあるサーバーに処理をお願いするときは、その都度、命令を1つずつ送る必要があります。たとえば5つの処理をしたいなら、5回命令を送ることになります。そのたびに通信が発生するので、ネットワークの負担が増えてしまいます。
しかし、ストアドプロシージャを使えば、5つの処理をまとめて1つの「手続き」としてサーバーに登録しておけます。あとは「この手続きを実行して」と1回だけ命令すれば、サーバーの中で自動的にすべての処理が行われるのです。
これにより、やりとりの回数が減り、ネットワークへの負担をぐっと軽くすることができます。とくに、大量のデータを扱うシステムや、遠くのサーバーと通信するような環境では、大きな効果を発揮します。
2.3. こんな場面で役立ちます!
ストアドプロシージャは、さまざまなシーンで活用できます。たとえば、次のような場合にとても便利です。
- 毎回同じようなデータ操作をする場合例:毎朝、売上データを集計するなど、決まった処理があるとき。
- 複雑な処理を一括で行いたい場合複数のテーブルにまたがる処理や、条件付きの更新など、いくつもの操作が必要なときに最適です。
- 通信量や処理時間をなるべく減らしたい場合通信回数を減らせるので、サーバーへの負担が軽くなり、全体の動作も速くなります。
- システムの一貫性を保ちたい場合毎回同じ処理が確実に実行されるので、ミスやばらつきを防ぐことができます。
3. まとめ
ストアドプロシージャは、よく使う処理をあらかじめ登録しておける、データベースのとても便利な機能です。繰り返し作業の効率化はもちろん、通信の回数を減らすことでネットワーク負荷の軽減にもつながります。
「何度も同じようなSQL文を書くのが面倒」「ネットワークの負担が気になる」「処理速度を少しでも上げたい」――そんな悩みを持っている方にとって、ストアドプロシージャは強い味方になるでしょう。