【SymPy】数式の単純化simplifyの使い方について

はるか

simplify…複雑な式を簡単にする関数。

ふゅか

そうそう！PythonのSymPyで使えるのよ！

1. simplifyについて

1.1. Sympyとは？

Sympyは、Pythonで動作する数式処理ライブラリです。数学的な計算をプログラムで行えるため、数式の簡略化、微分・積分、連立方程式の解法など、幅広い数式処理をサポートしています。

1.2. simplifyの基本的な使い方

simplify は、複雑な数式や式をできるだけ簡潔に表現し直すSymPyの関数です。たとえば、同じ数値や関数を異なる形で表現している数式を統一する場合に役立ちます。

1.3. 使用例

以下は、Sympyのsimplify関数の基本的な例です。

from sympy import symbols, simplify

# 変数を定義
x = symbols('x')

# 数式を定義
expression = (x**2 + 2*x + 1) / (x + 1)

# simplifyを使って単純化
simplified_expression = simplify(expression)

print("元の式:", expression)
print("単純化された式:", simplified_expression)

1.4. 実行結果

この例では、simplifyを使うことで、分子を展開し、結果的に分母と約分して単純な形にしています。

2. simplifyの注意点

simplify は「できるだけ簡単な形」にすることを目的としていますが、場合によっては意図した形に変換されないことがあります。例えば、数式の「見た目」の単純さは文脈に依存することがあり、必ずしも全てのケースで最適な形になるわけではありません。

2.1. 注意点の例

from sympy import simplify, sin, cos

# 三角関数の式
expression = sin(x)**2 + cos(x)**2

simplified_expression = simplify(expression)

print("単純化された式:", simplified_expression)

三角比の相互関係からわかるように、数学的には正しい結果ですが、特定の場面では「元の三角関数の形を保持したい」という場合もあるかもしれません。その場合、simplifyは適切でない場合があります。

ふゅか

でも、simplifyって注意点もあるよね。

はるか

そう。必ずしも「思った形」になるわけじゃない。