更新:2024/09/17

【計算問題付き】対数微分法の計算手順について

ふゅか
ふゅか
対数微分法って、便利だよね!微分が複雑な時に使うと計算が楽になるもんね!
はるか
はるか
うん、対数をとることで、計算がシンプルになる場合がある。

1. 対数微分法とは

対数微分法は対数をとることで微分を楽にする方法。微分が困難であるときや計算が複雑な時に用いると計算が楽になることがある。

$y=f(x)$のとき、両辺を絶対値とると、$e$を自然対数の底として、

$$\log| y|=\log |f(x)|$$

このとき、両辺の微分をする。

なぜlog?

logは掛け算、割り算を足し算、引き算で表すことができます。また、指数は前に出す($x\log x=\log x^x$)ことができます。このことから、logのメリットは大きいです。

1.1. 対数微分法が成り立つ理由

実際に微分の計算をすると、

$$y’=y\displaystyle\frac{f'(x)}{f(x)}$$

$y=f(x)$より、

$$y’=f'(x)$$

したがって、対数微分法で微分が求められることがわかる。

2. 例題

2.1. 例題1

次の関数を微分しなさい。

$$y=x^{3x} \quad (x>0)$$

両辺を絶対値とった後に、自然対数をとると

$$\log y=3x\log x$$

両辺を微分すると、

$$\displaystyle\frac{y’}{y}=3x\displaystyle\frac{1}{x}+3\log x$$

$$y’=y(3+3\log x)$$

$$y’=3x^{3x}(\log x +1)$$

2.2. 例題2

$a,b,c,d$は0でない実数、$n$を自然数とする。

$$y=\sqrt[n]{\displaystyle\frac{ax+b}{cx+d}}$$

を微分せよ。

両辺を絶対値とった後に、自然対数をとると、

$$\log y=\displaystyle\frac{1}{n}(\log |ax+b|-\log |cx+d|)$$

両辺を微分すると、

$$\displaystyle\frac{y’}{y}=\displaystyle\frac{1}{n}\left(\displaystyle\frac{a}{ax+b}-\displaystyle\frac{c}{cx+d}\right)$$

$$y’=\displaystyle\frac{1}{n}\cdot\displaystyle\frac{a(cx+d)-c(ax+b)}{(ax+b)(cx+d)}\cdot y$$

$$y’=\displaystyle\frac{1}{n}\cdot\displaystyle\frac{ad-bc}{(ax+b)(cx+d)}\sqrt[n]{\displaystyle\frac{ax+b}{cx+d}}$$

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