【計算問題付き】対数微分法の計算手順について



1. 対数微分法とは
対数微分法は対数をとることで微分を楽にする方法。微分が困難であるときや計算が複雑な時に用いると計算が楽になることがある。
$$\log| y|=\log |f(x)|$$
このとき、両辺の微分をする。
なぜlog?
logは掛け算、割り算を足し算、引き算で表すことができます。また、指数は前に出す($x\log x=\log x^x$)ことができます。このことから、logのメリットは大きいです。
1.1. 対数微分法が成り立つ理由
実際に微分の計算をすると、
$$y’=y\displaystyle\frac{f'(x)}{f(x)}$$
$y=f(x)$より、
$$y’=f'(x)$$
したがって、対数微分法で微分が求められることがわかる。
2. 例題
2.1. 例題1
$$y=x^{3x} \quad (x>0)$$
両辺を絶対値とった後に、自然対数をとると
$$\log y=3x\log x$$
両辺を微分すると、
$$\displaystyle\frac{y’}{y}=3x\displaystyle\frac{1}{x}+3\log x$$
$$y’=y(3+3\log x)$$
$$y’=3x^{3x}(\log x +1)$$
2.2. 例題2
$$y=\sqrt[n]{\displaystyle\frac{ax+b}{cx+d}}$$
を微分せよ。
両辺を絶対値とった後に、自然対数をとると、
$$\log y=\displaystyle\frac{1}{n}(\log |ax+b|-\log |cx+d|)$$
両辺を微分すると、
$$\displaystyle\frac{y’}{y}=\displaystyle\frac{1}{n}\left(\displaystyle\frac{a}{ax+b}-\displaystyle\frac{c}{cx+d}\right)$$
$$y’=\displaystyle\frac{1}{n}\cdot\displaystyle\frac{a(cx+d)-c(ax+b)}{(ax+b)(cx+d)}\cdot y$$
$$y’=\displaystyle\frac{1}{n}\cdot\displaystyle\frac{ad-bc}{(ax+b)(cx+d)}\sqrt[n]{\displaystyle\frac{ax+b}{cx+d}}$$