スループット(Throughput)とは?ゆるーくわかりやすく解説

はるか
はるか
スループットっ…データや仕事の処理能力を表す指標。システム全体の性能を見るのに使う。
ふゅか
ふゅか
例えばネットワークなら、1秒間にどれくらいデータを送れるか、みたいな感じだね!

1. スループット(Throughput)とは?

スループット(Throughput)は、システムやネットワークが一定時間内に処理できるデータ量や仕事量を指す指標です。この指標は、コンピュータや通信システムなどの性能を評価する際に用いられます。

例えば、ネットワークでスループットが「1秒間に100メガビット(Mbps)」である場合、そのネットワークは1秒間に100メガビットのデータを転送できる能力があることを意味します。コンピュータシステムであれば、スループットが高いほど、短時間で多くのデータやタスクを処理できることを示します。

2. スループットを決定する要因

スループットは単なる性能指標ではなく、システム全体の設計や構成要素が影響を与える複雑な値です。

2.1. コンピュータの場合

次のような要素がコンピュータのスループットに影響を及ぼします。

2.1.1. CPU(プロセッサ)の性能

  • CPUのクロック周波数やコア数は、タスク処理の速度に直結します。
  • 並列処理が得意なCPUを使用すれば、同時に複数のタスクを処理し、スループットが向上します。

2.1.2. メモリ(RAM)の速度と容量

  • 処理中のデータがメモリに収まりきらない場合、システムは仮想記憶方式などで主記憶装置を利用する必要があり、これがスループットの低下を引き起こします。

2.1.3. ストレージの性能

  • ストレージ(HDDやSSD)の読み書き速度がスループットに直接影響します。
  • SSD(ソリッドステートドライブ)は高速な読み書きが可能で、HDDよりも高いスループットを実現します。
はるか
はるか
スループットは全体のバランスで決まる。
ふゅか
ふゅか
うん!CPUやメモリ、ストレージ、ネットワーク、全部がかかわってくるから、どれかだけ良くてもダメなんだよね!

2.2. ネットワークの場合

2.2.1. ネットワーク帯域幅

  • ネットワーク通信では、帯域幅(回線の容量)がスループットに大きな影響を与えます。
  • 混雑や遅延がある場合、実際のスループットは理論値よりも低くなることが一般的です。

3. スループットとレイテンシ(遅延)

スループットは処理量に注目するのに対し、レイテンシ(遅延)は処理にかかる時間に注目します。例えば、短時間で多くの処理を行っても、1件の処理に時間がかかる場合、レイテンシは高くなります。

4. まとめ

スループットは、システムやネットワークの性能を評価するための重要な指標であり、「一定時間内に処理されるデータ量やタスク量」を表します。CPUやストレージ、ネットワークの性能、ソフトウェアの設計など、複数の要因がスループットに影響を与えるため、全体のバランスを考慮した改善が必要です。

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