更新:2024/12/04
スループット(Throughput)とは?ゆるーくわかりやすく解説


はるか
スループットっ…データや仕事の処理能力を表す指標。システム全体の性能を見るのに使う。

ふゅか
例えばネットワークなら、1秒間にどれくらいデータを送れるか、みたいな感じだね!
目次
1. スループット(Throughput)とは?
スループット(Throughput)は、システムやネットワークが一定時間内に処理できるデータ量や仕事量を指す指標です。この指標は、コンピュータや通信システムなどの性能を評価する際に用いられます。
例えば、ネットワークでスループットが「1秒間に100メガビット(Mbps)」である場合、そのネットワークは1秒間に100メガビットのデータを転送できる能力があることを意味します。コンピュータシステムであれば、スループットが高いほど、短時間で多くのデータやタスクを処理できることを示します。
2. スループットを決定する要因
スループットは単なる性能指標ではなく、システム全体の設計や構成要素が影響を与える複雑な値です。
2.1. コンピュータの場合
次のような要素がコンピュータのスループットに影響を及ぼします。
2.1.1. CPU(プロセッサ)の性能
- CPUのクロック周波数やコア数は、タスク処理の速度に直結します。
- 並列処理が得意なCPUを使用すれば、同時に複数のタスクを処理し、スループットが向上します。
2.1.2. メモリ(RAM)の速度と容量
- 処理中のデータがメモリに収まりきらない場合、システムは仮想記憶方式などで主記憶装置を利用する必要があり、これがスループットの低下を引き起こします。
2.1.3. ストレージの性能
- ストレージ(HDDやSSD)の読み書き速度がスループットに直接影響します。
- SSD(ソリッドステートドライブ)は高速な読み書きが可能で、HDDよりも高いスループットを実現します。

はるか
スループットは全体のバランスで決まる。

ふゅか
うん!CPUやメモリ、ストレージ、ネットワーク、全部がかかわってくるから、どれかだけ良くてもダメなんだよね!
2.2. ネットワークの場合
2.2.1. ネットワーク帯域幅
- ネットワーク通信では、帯域幅(回線の容量)がスループットに大きな影響を与えます。
- 混雑や遅延がある場合、実際のスループットは理論値よりも低くなることが一般的です。
3. スループットとレイテンシ(遅延)
スループットは処理量に注目するのに対し、レイテンシ(遅延)は処理にかかる時間に注目します。例えば、短時間で多くの処理を行っても、1件の処理に時間がかかる場合、レイテンシは高くなります。
4. まとめ
スループットは、システムやネットワークの性能を評価するための重要な指標であり、「一定時間内に処理されるデータ量やタスク量」を表します。CPUやストレージ、ネットワークの性能、ソフトウェアの設計など、複数の要因がスループットに影響を与えるため、全体のバランスを考慮した改善が必要です。
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