UDP(User Datagram Protocol)とは?ゆるーくわかりやすく解説




1. UDPの要点
UDPとは・・・
- 速度重視の通信手段
- 動画やオンラインゲームに利用されている。
- User Datagram Protocolの略
2. UDPとは?
UDP(User Datagram Protocol:ユーザー・データグラム・プロトコル)は、コンピュータネットワーク上でデータをやり取りするための通信プロトコルの一つです。UDPは、通信を「素早く」行うことに特化しており、特定の用途に適しています。また、UDPはOSI参照モデルの第4層(トランスポート層)のプロトコルです。
3. 特徴
UDPの主な特徴をいくつか挙げてみましょう。
3.1. 接続の確立が不要
TCP(Transmission Control Protocol)とは異なり、UDPではデータを送る前に「通信の準備」をする必要がありません。
つまり、「相手が準備できているかを確認せずにデータを送り出す」仕組みです。このため、通信の遅延が少なく済みます。
このような通信のことをコネクションレス型と呼びます。


3.2. 高速な通信
UDPは、余計な確認作業(接続の確立やデータの到達確認など)を行わないため、非常に高速です。リアルタイム性が求められる場面で重宝されます。
3.3. データの信頼性が低い
UDPでは、送信したデータが相手に確実に届く保証がありません。また、送信した順番通りに届くとも限りません。これは、「スピード重視」の設計によるものです。
4. 使用例
UDPは、「速度」が重要で「データの完全性」をそこまで重視しない場面で使われます。以下に具体例を挙げます。
4.1. オンラインゲーム
オンラインゲームでは、リアルタイムでの動きが重要です。例えば、キャラクターの位置情報などは常に変わるため、一部のデータが欠けても問題にならないことが多いです。そのため、UDPが適しています。
4.2. ライブストリーミング
動画や音声の配信でも、UDPが使用されることがあります。一瞬の遅れやデータの欠損があっても、スムーズに再生できることが優先されるためです。
5. UDPとTCPの違い
UDPとよく比較されるTCPについて簡単に説明し、それぞれの違いをまとめてみます。
特徴 | UDP | TCP |
---|---|---|
接続の確立 | 不要 | 必要 |
データの信頼性 | 低い | 高い |
通信速度 | 高速 | やや遅い |
主な用途 | リアルタイム通信 | データの完全性が重要な通信 |
6. メリットとデメリット
6.1. メリット
- 通信が高速。
- 接続の準備が不要。
6.2. デメリット
- データの到達保証がない。
- データが順序通りに届かない場合がある。
7. まとめ
UDPは、「スピード重視」の通信プロトコルで、オンラインゲームやライブストリーミングなど、リアルタイム性が求められる場面で活躍します。一方で、データの信頼性や完全性が必要な場合には向きません。用途に応じて、UDPとTCPを使い分けることが重要です。