ユーザーモードとは?ゆるーくわかりやすく解説

1. 要点
ユーザーモードとは・・・
- CPUの実行モードの一つ
- アプリなどの一般的なプログラムが動作する、安全なモード
- コンピューターの重要な操作(OSの操作など)はできない
- 万が一アプリが暴走しても、被害がシステム全体に広がりにくい


2. ユーザーモードとは?
パソコンやスマートフォンの中では、たくさんのプログラムが動いています。私たちがアプリを使ったり、ゲームをしたりするたびに、いろいろな処理が裏で行われています。
こうしたプログラムが動くとき、「どこまでコンピューターを自由に使えるか?」というルールがあるのをご存じですか?
そのルールのひとつが「ユーザーモード(User Mode)」です。
2.1. ユーザーモードとは「制限された安全なエリア」
ユーザーモードとは、アプリなどのプログラムが動くときの、安全なエリアのようなものです。
たとえば、あなたがスマホでゲームを遊んでいるとき、そのゲームアプリはユーザーモードで動いています。
これは「ゲームがスマホの大事な部分を勝手にいじらないようにするため」の仕組みです。
つまりユーザーモードは、
- アプリがやっていいことに制限がある
- スマホやパソコンの大事な部分(心臓部)には触れない というように、安全のための「壁」がある状態です。
2.2. なぜユーザーモードが必要なの?
コンピューターの中には、たとえば以下のようなとても重要なものがあります。
- データの保存場所(ストレージ)
- 機械全体を動かすための設定
- 他のアプリの動き
もし、すべてのアプリがこの大事な部分に自由にアクセスできてしまったらどうなるでしょう?
- 他のアプリを勝手に止めたり
- データを消したり
- コンピューターを壊すような操作をしたり
…そんな危険が出てきます。
だから、ふつうのアプリはユーザーモードという制限された場所でしか動けないようになっているのです。
2.3. ユーザーモードの反対は「カーネルモード」
ここで少し専門的な用語を紹介しますが、心配しないでください。
ユーザーモードの反対にあたるのが、「カーネルモード」と呼ばれる特別なモードです。
これは、
- OSの操作ができる
- とても強い権限を持っている
という、いわば「管理者モード」や「裏方の司令室」のような場所です。
このカーネルモードは、基本的にOS(オペレーティングシステム)など、信頼されたものしか使えません。
ふつうのアプリはこのモードを使えず、ユーザーモードで動くことで安全が守られています。
3. まとめ
最後に、ユーザーモードを一言でまとめるとこうなります。
ユーザーモードとは、アプリがコンピューターを勝手に壊したりしないよう、安全のために制限された状態のこと
ユーザーモードがあるからこそ、私たちは安心してスマホやパソコンを使うことができるのです。
裏でしっかりと「使っていいところ」「触っちゃいけないところ」が分けられているおかげですね。