【図解】ベクトルの加法と減法の意味と分解について



1. ベクトルの加法
2つのベクトル \(\vec{a}\) と \(\vec{b}\) の和 \(\vec{c} = \vec{a} + \vec{b}\) は、ベクトルの始点と終点をつなぐことで求められます。ベクトル \(\vec{a}\) の終点からベクトル \(\vec{b}\) を伸ばすと、 \(\vec{c}\) になります。また、ベクトル \(\vec{b}\) の終点からベクトル \(\vec{a}\) を伸ばすと、同様に\(\vec{c}\) になります。


1.1. ベクトルの加法の分解
ベクトル \(\overrightarrow{AB}\) は次のように表すことができます。
\[
\overrightarrow{AB} = \overrightarrow{AP} + \overrightarrow{PB}
\]
この図からもわかるように、ベクトルの加法ではベクトル同士を並べてつなぎ、その結果のベクトルを求めるのが基本的な考え方です。
2. ベクトルの減法
次に、2つのベクトル \(\vec{a}\) と \(\vec{b}\) の差 について考えます。ベクトルの差 \(\vec{c} = \vec{a} – \vec{b}\) は、ベクトル \(\vec{b}\) の 逆向きのベクトル(\(-\vec{b}\))を使って計算します。ベクトル \(\vec{a}\) の始点から \(-\vec{b}\) を加えることで、差のベクトル \(\vec{c}\) を求めることができます。
2.1. ベクトルの減法の分解
ベクトル \(\overrightarrow{AB}\) はベクトルの加法の性質より、
\[ \begin{aligned} \overrightarrow{AB} &= \overrightarrow{AP} + \overrightarrow{PB} \\ &= -\overrightarrow{PA} + \overrightarrow{PB} \\ &= \overrightarrow{PB} – \overrightarrow{PA} \end{aligned} \]
このベクトルの式を図にすると、
