WebAPIとは?ゆるーくわかりやすく解説



1. WebAPIとは?
WebAPI(ウェブエーピーアイ)とは、ウェブ上のサービスやシステムがデータや機能を外部に公開し、他のプログラムやサービスとやり取りできるようにする仕組みのことです。たとえば、地図サービス、天気情報、音楽配信サービスなどで使われているのがWebAPIです。
1.1. WebAPIの役割と使われ方
WebAPIは、異なるアプリケーションが「会話」するためのインターフェースです。具体的には、あるアプリケーションが別のアプリケーションにデータを送ったり、リクエストを送ったりすることで、特定のサービスや情報を利用できるようにします。
例えば、ウェブサイトに天気予報を表示したい場合、気象データを提供するサービスのWebAPIを利用して、その情報を取得することができます。これにより、個別に気象情報を収集する手間を省き、信頼できるデータを手軽に利用することが可能です。
2. WebAPIの仕組み
WebAPIは「リクエスト」と「レスポンス」という概念で成り立っています。
2.1. リクエスト(Request)
アプリケーションがデータや処理を要求すること。たとえば「この都市の天気を教えて」というリクエストを送る。
2.2. レスポンス(Response)
リクエストに応じて返される結果。たとえば「晴れ、気温20度」といった情報がレスポンスです。
このやり取りは、インターネットを介して行われ、一般的には「HTTP」というウェブで使われる通信方法を利用します。


3. WebAPIの種類



WebAPIにはいくつかの種類がありますが、一般的には次のようなものがあります。
3.1. SOAP API
SOAP(ソープ)は「Simple Object Access Protocol」の略で、XMLという形式を使ってデータをやり取りします。ウェブサービス間や企業間の情報交換で利用されていますますが、処理の複雑さから、処理に時間がかかる場合があります。
3.2. REST API
REST(レスト)とは、「REpresentational State Transfer」の略で、非常にシンプルな方法でデータのやり取りを行う高速な処理が特徴です。REST APIは広く使われており、シンプルさと汎用性が特徴です。
4. WebAPIのメリット
WebAPIの最大のメリットは、「異なるサービスを組み合わせて新たな価値を生み出すことができる」という点です。例えば、地図サービスのAPIを利用することで、自社の商品がどこで購入できるかを地図上に表示する機能を簡単に追加することができます。
また、WebAPIを使うことで、他の企業や開発者が提供する機能を自分のサービスに組み込むことが可能になります。たとえば、SNSの投稿機能を自分のアプリに追加することなどが簡単にできるのです。
5. WebAPIの活用例
5.1. 地図情報の表示
多くのウェブサイトが地図を使ったサービスを提供していますが、これらはGoogleマップや他の地図サービスのWebAPIを利用しています。たとえば、お店の位置を地図で表示する場合、地図情報を自社で作成する必要はなく、WebAPIで簡単に取得できます。
5.2. SNSとの連携
自社のウェブサイトにSNSの投稿を埋め込んだり、ユーザーがログインできるようにしたりする機能もWebAPIによって実現されています。これにより、ユーザーはSNSアカウントを使って簡単にログインができたり、投稿内容を共有できたりします。
5.3. 決済機能
StripeやPayPalなどの決済APIを利用することで、ウェブサイトに支払い機能を追加することができます。これにより、オンラインショッピングサイトや寄付を受け付けるウェブサイトで、安全かつ簡単に支払いを行うことが可能になります。
5.4. 翻訳サービス
Google Translate APIやMicrosoft Translator APIを使って、アプリケーションやウェブサイト内のテキストをリアルタイムで機械翻訳することができます。国際的な顧客向けに多言語対応のウェブサイトを簡単に提供できます。
5.5. テキスト生成
OpenAIが提供するAPIを利用することで、GPT-3および最新のGPT-4の大規模言語モデルを使用することができます。対話生成やテキストの自動生成、質問応答などの高度な自然言語処理タスクのアプリケーションの構築ができます。
6. WebAPIの注意点


6.1. 認証とセキュリティ
WebAPIを使うとき、悪用されないように認証が必要なことが多いです。認証により、利用者の正当性を確認し、不正アクセスを防ぐ仕組みが導入されています。
6.2. APIの制限
無制限にリクエストを送ることはできないことが多く、1日あたりの利用回数に制限があります。このような制限は、サーバーの負荷を防ぐために設けられています。
6.3. APIキー
WebAPIを使うとき、通常各ユーザごとにAPIキーが割り当てられます。仮に、従量課金制のAPIを使い、APIキーが流出して、誰かに勝手に使われ、大量の請求金額が来てしまう可能性があります。
7. まとめ
WebAPIは、ウェブ上で異なるサービスやシステム同士がデータをやり取りするための重要な手段です。地図サービスやSNS連携、天気情報の表示など、私たちが普段使っている多くのサービスにWebAPIが活用されています。これにより、開発者は効率的に機能を追加したり、既存のデータを利用したりすることができ、ユーザーにとっても便利な機能が提供されるようになっています。WebAPIを上手に活用することで、より多機能で便利なサービスを提供することが可能となり、新しい価値を創出する基盤となっています。