ホワイトボックステストとは?ゆるーくわかりやすく解説



1. ホワイトボックステストの要点
ホワイトボックステストとは・・・
- ソフトウェアの内部構造に注目したテスト
- 英語だと、white-box testing
2. ホワイトボックステストとは?
ホワイトボックステストは、ソフトウェアの内部構造やコードの内容を理解した上で実施するテスト手法です。このテストでは、コードの具体的なロジックや構造を基にして、不具合を検出したり、品質を確保したりします。ブラックボックステストが外部からの動作確認に焦点を当てるのに対し、ホワイトボックステストはプログラム内部の動きに注目します。構造テストとも呼ばれます。


3. ホワイトボックステストの目的
ホワイトボックステストの主な目的は以下の通りです。
3.1. コードの品質向上
バグや欠陥が潜んでいる可能性のあるコードの部分を発見し、修正します。
3.2. 論理的な誤りの検出
条件分岐やループ処理など、プログラム内のロジックが正しく動作しているか確認します。
3.3. コードカバレッジの向上
ソフトウェアテストで「どの程度のコードがテストされたか」を示す指標であるコードカバレッジを向上させ、網羅的なテストを行います。
4. 主な手法
ホワイトボックステストにはいくつかの具体的な手法があります。それぞれを簡単に説明します。
4.1. 命令網羅(Statement Coverage)
命令網羅はプログラム内のすべての命令を、少なくとも一度は実行するテスト方法です。これにより、未実行のコードが残っていないことを確認できます。
4.2. 分岐網羅(Branch Coverage)
分岐網羅はif文やswitch文など、分岐が発生する箇所において、分岐先を少なくとも一度は通過させるテスト方法です。これによって、条件分岐が正常に機能しているかを確認します。
4.3. 条件網羅(Condition Coverage)
条件網羅は分岐条件を構成する各個別の条件式に着目し、それぞれが「真」と「偽」になるパターンを網羅するテスト手法です。分岐の結果全体ではなく、条件式ごとの評価結果を網羅することで、細かい論理不備を発見しやすくなります。
4.4. 複数条件網羅(Multiple Condition Coverage)
複数条件網羅は条件網羅をさらに徹底したもので、条件を構成するすべての真偽組み合わせをテストする方法です。例えば、条件がA and Bで構成される場合、A・Bそれぞれが真/偽の4パターン(TT, TF, FT, FF)をすべてテストします。これにより、条件間の組み合わせによるロジックの問題をより確実に発見できます。
5. ブラックボックステストとの違い
比較項目 | ホワイトボックステスト | ブラックボックステスト |
---|---|---|
視点 | 内部構造に着目 | 外部からの動作に着目 |
実施者 | 開発者が多い | 開発者以外が多い |
目的 | コードの品質やロジックの確認 | ユーザーの視点で動作を確認 |